美食家必見！ロッソ・ディ・モンタルチーノの魅力

美食家必見！ロッソ・ディ・モンタルチーノの魅力

世界遺産の丘陵地が生む逸品

イタリアの中部に位置するトスカーナ州シエナ県には、なだらかな丘陵地帯が広がる美しいモンタルチーノという街があります。この風光明媚な土地は、２００４年にユネスコの世界遺産に登録されました。モンタルチーノは、その名を冠したワインの産地としても世界的に有名です。
中でも「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」は、世界中のワイン愛好家を虜にする逸品として知られています。 このワインに使われるブドウは、主にサンジョヴェーゼ・グロッソという品種です。モンタルチーノの温暖な気候と、水はけの良い土壌で育ったブドウは、凝縮した果実味としっかりとしたタンニンを生み出します。
ロッソ・ディ・モンタルチーノは、熟成するほどに複雑な香りと味わいを増していくのも特徴です。熟した果実を思わせる香りに加え、スパイスやなめし革、トリュフなどを思わせる複雑な香りが楽しめます。しっかりとした骨格がありながらも、滑らかな口当たりで、長い余韻が続きます。
世界遺産にも登録された美しい丘陵地帯で生まれたロッソ・ディ・モンタルチーノは、まさにイタリアワインの芸術と言えるでしょう。

ブルネッロの弟分的存在

イタリア中部のトスカーナ州に、モンタルチーノという名の丘陵地帯があります。この地で造られるワインは、世界中のワイン愛好家を魅了しています。中でも有名なのが、「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」という、力強く長熟で知られる赤ワインです。
今回ご紹介する「ロッソ・ディ・モンタルチーノ」は、このブルネッロ・ディ・モンタルチーノと同じ Sangiovese Grosso (サンジョヴェーゼ・グロッソ)というブドウ品種から造られます。しかし、ブルネッロのように長期熟成を必要とせず、より早くから楽しめるのが特徴です。
豊かな果実味とフレッシュな酸味が調和した、バランスの取れた味わいは、まさに「ブルネッロの弟分」と呼ぶにふさわしいでしょう。
ブルネッロのような重厚感を楽しむにはまだ早いという時や、気軽に楽しめるワインを求める時に、ロッソ・ディ・モンタルチーノは最適な選択となるでしょう。パスタや肉料理など、幅広い料理との相性も抜群です。

使用するブドウ品種

ロッソ・ディ・モンタルチーノは、あの有名なブルネッロ・ディ・モンタルチーノと同じブドウ品種から作られます。そのブドウの名前は、サンジョヴェーゼ。イタリアを代表するブドウ品種の一つです。しかし、モンタルチーノの地では、このサンジョヴェーゼは「ブルネッロ」という愛称で親しみを込めて呼ばれています。

ロッソ・ディ・モンタルチーノには、この「ブルネッロ」ことサンジョヴェーゼが100％使用されます。つまり、このワインの味わいは、モンタルチーノの土地で育まれたサンジョヴェーゼの個性を、ストレートに感じられるものと言えるでしょう。力強く、しっかりとした味わいのブルネッロ・ディ・モンタルチーノに対し、ロッソ・ディ・モンタルチーノは、より若いうちから楽しめる、親しみやすい味わいを持っています。

味わいの特徴

– 味わいの特徴グラスに注ぐと、鮮やかなルビーの色調が目を引きます。まるでルビーの原石のように輝き、その美しさは、これから始まる味わいの体験への期待を高めてくれます。香りは、熟したチェリーやプラムを思わせる、甘やかで華やかな香りが広がります。そして、その果実の香りに寄り添うように、ほのかにスパイスとハーブの香りが感じられます。シナモンやクローブを思わせる、温かみのあるスパイスの香りと、タイムやローズマリーを思わせる、爽やかなハーブの香りが、複雑な香りの層を作り出しています。口に含むと、まろやかなタンニンの質感が、口の中全体を優しく包み込みます。このタンニンは、渋みや苦味ではなく、心地よい渋みとして感じられ、ワインに骨格と深みを与えています。そして、そのタンニンと調和するように、爽やかな酸味が広がります。この酸味は、果実の甘さを引き締め、全体をバランスの取れた味わいに仕上げています。味わいの全体としては、フルーティーでエレガントな印象です。果実の甘味、タンニンの渋み、酸味のバランスが良く、非常に洗練された味わいです。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノに比べると、味わいは軽やかで、親しみやすい印象です。そのため、熟成を待たずに、早いうちから楽しむことができます。若いヴィンテージであれば、フレッシュな果実味を存分に楽しむことができ、熟成が進むにつれて、より複雑で深みのある味わいへと変化していきます。

料理との相性

ロッソ・ディ・モンタルチーノは、その豊かな味わいとしっかりとした骨格で、様々なお料理を引き立てる万能選手と言えるでしょう。
特にトマトの酸味とハーブの香りが効いたイタリア料理との相性は抜群です。例えば、トマトソースをベースにしたパスタやピザと合わせると、ワインの果実味とソースの旨みが調和し、互いの美味しさを引き立て合います。
また、グリルしたお肉料理にもおすすめです。牛肉、豚肉、羊肉など、肉の旨みが凝縮された料理には、ロッソ・ディ・モンタルチーノの力強いタンニンが心地よいバランスを生み出します。シンプルに塩コショウで味付けしたグリルはもちろん、ハーブやスパイスを使った料理ともよく合います。
さらに、熟成したチーズとも素晴らしい組み合わせです。パルミジャーノ・レッジャーノやペコリーノ・ロマーノなど、コクと深みのあるチーズと合わせると、ワインの複雑な味わいが一層引き立ちます。
中でも、ロッソ・ディ・モンタルチーノの故郷であるトスカーナ地方の郷土料理との相性は格別です。フィレンツェ風ステーキや、ジビエ料理など、力強い味わいの料理と合わせると、その土地の食文化を丸ごと体験できるような、至福のマリアージュを楽しむことができます。

おすすめの楽しみ方

– おすすめの楽しみ方

ロッソ・ディ・モンタルチーノを最大限に楽しむためには、少し冷やすのがポイントです。最適な温度は16度から18度。キンキンに冷やすのではなく、セラーから出して少し時間を置いておくか、冷蔵庫に入れる場合は1時間ほどで十分でしょう。

グラスは、大きめのワイングラスを選びましょう。香りが広がりやすく、このワインの特徴である複雑で芳醇なアロマを存分に堪能できます。グラスに注いだら、まず色合いを観察してみましょう。透き通るようなルビー色に魅了されるはずです。そして、グラスを傾け、香りを楽しみます。熟した赤い果実やスパイス、ハーブなどを思わせる香りが立ち上り、豊かな気分にさせてくれるでしょう。

最初のひと口は、ゆっくりと口に含んでみましょう。濃厚な果実味と、しっかりとしたタンニン、そして心地よい酸味が絶妙なバランスで口の中に広がります。余韻も長く、至福の時間を味わえるでしょう。