アドリア海に面したワイン産地、アブルッツォの魅力

アドリア海に面したワイン産地、アブルッツォの魅力

ワインを知りたい

先生、『アブルッツォ』ってワインの用語で出てきたんですけど、どんな場所なんですか?

ワイン研究家

いい質問だね。『アブルッツォ』はイタリア中部の州の名前で、アドリア海に面しているんだ。周りはどういう地形か、地図帳で見てみてくれるかな?

ワインを知りたい

地図帳で見ると、アブルッツォ州は山に囲まれていて、平野が少ないですね…。

ワイン研究家

その通り!だから、アブルッツォでは昔から質より量を優先しがちだったんだ。でも、最近は土地の特徴を生かしたワイン作りに力を入れているよ。覚えておいてね!

アブルッツォとは。

「アブルッツォ」は、イタリア中部のアドリア海に面した州の名前であり、ワインの産地としても知られています。この州は北にマルケ州、南にモリーゼ州、西にラツィオ州と隣り合っており、周りを山々に囲まれているため、平地はあまり多くありません。恵まれた気候条件から、以前は量の多さを重視したワイン造りが行われていましたが、近年では、その土地ならではの個性を活かしたワイン造りも盛んになってきました。白ワインではトレッビアーノ・アブルッツェーゼやペコリーノという種類のブドウ、赤ワインではモンテプルチアーノという種類のブドウを使ったものが多く作られています。州都はライクラという街です。全体の約6割は赤ワインが生産されています。

イタリア中部の隠れた名産地

イタリア中部の隠れた名産地

イタリア半島の中部に位置するアブルッツォ州は、東にアドリア海、西にアペニン山脈と、変化に富んだ自然環境に恵まれた美しい州です。北にはマルケ州、南にはモリーゼ州、西にはラツィオ州と隣接し、山々に囲まれた地形が、アブルッツォのワイン造りに独特の個性を生み出しています。
温暖な気候と、アペニン山脈から流れ込む豊かな雪解け水は、ブドウ栽培に最適な環境を提供してくれます。この地のブドウ畑は、昼夜の寒暖差が大きく、これがブドウに豊かな香りと味わいを育みます。
アブルッツォ州は、古くからワイン造りが盛んな地域として知られていましたが、近年までその品質の高さはあまり知られていませんでした。しかし、近年では、土着品種であるモンテプルチャーノ・ダブルッツォを使った力強い赤ワインが国際的に高く評価され、世界中のワイン愛好家を魅了しています。
アブルッツォ州のワインは、その品質の高さだけでなく、手頃な価格も魅力です。高品質なワインを手軽に楽しめることから、近年人気が高まっています。

項目 詳細
場所 イタリア半島の中部、アブルッツォ州
地形 山々に囲まれた地形
気候 温暖な気候、昼夜の寒暖差が大きい
水源 アペニン山脈からの雪解け水
土壌
代表的な品種 モンテプルチャーノ・ダブルッツォ
特徴 力強い赤ワイン、手頃な価格

質と量の両立へ

質と量の両立へ

かつてイタリア中部のアブルッツォ州で造られるワインは、その豊富な生産量を背景に、「価格の安さ」を武器に市場に広く出回っていました。しかし、この豊かな自然環境と伝統を持つ土地で造られるワインには、真の価値に見合う評価がされていませんでした。
転機となったのは、近年における品質向上への意識の高まりです。アブルッツォの生産者たちは、自分たちの土地が持つテロワール、つまり気候や土壌などの個性を最大限に引き出すことに力を注ぎ始めました。
伝統的な醸造方法を大切に守りながらも、最新の技術や知識を積極的に導入することで、品質は飛躍的に向上しました。その結果、世界中のワイン愛好家や評論家から注目を集め、数々の賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
今、アブルッツォワインは、手頃な価格帯でありながら高品質という、かつての常識を覆す新たな魅力を備え、世界へと羽ばたこうとしています。

過去 現在
価格の安さが武器 手頃な価格帯でありながら高品質
真の価値に見合う評価がされていなかった 世界中のワイン愛好家や評論家から注目を集め、高い評価を得ている
品質向上への意識の高まり
伝統的な醸造方法を大切に守りながらも、最新の技術や知識を積極的に導入

代表的なブドウ品種

代表的なブドウ品種

イタリア中部のアドリア海に面したアブルッツォ州は、豊かな自然に恵まれたワインの産地として知られています。数多くのブドウ品種が栽培されていますが、その中でも特に代表的なものをいくつかご紹介しましょう。白ワイン用品種では、トレッビアーノ・アブルッツェーゼとペコリーノが挙げられます。トレッビアーノ・アブルッツェーゼは、アブルッツォ州で最も広く栽培されている白ブドウ品種です。この品種から造られるワインは、フレッシュな酸味と柑橘系果実や白い花を思わせるフルーティーな香りが特徴で、軽快ながらも飲みごたえのある味わいが楽しめます。
一方、ペコリーノは、その名の通り羊の乳を意味する個性的な名前を持つブドウ品種です。かつては羊飼いたちが好んで飲んでいたことから、そのように名付けられたと言われています。この品種で造られるワインは、しっかりとしたコクとミネラル感、ほのかな苦味が特徴です。
赤ワイン用品種で代表的なものは、モンテプルチアーノです。イタリアで2番目に多く栽培されている黒ブドウ品種であるモンテプルチアーノは、アブルッツォ州のモンテプルチアーノ・ダブルッツォというワインの生産にも用いられています。このワインは、しっかりとしたタンニンと豊かな果実味を持ち、熟成によって複雑な風味を醸し出す、力強い味わいの赤ワインです。
アブルッツォ州のワインは、高品質でありながら手頃な価格で楽しめるものが多いのも魅力です。個性豊かなブドウ品種から造られるバラエティ豊かなワインを、ぜひ一度お試しください。

種類 ブドウ品種 特徴
白ワイン トレッビアーノ・アブルッツェーゼ フレッシュな酸味と柑橘系果実や白い花の香り、軽快ながらも飲みごたえのある味わい
白ワイン ペコリーノ しっかりとしたコクとミネラル感、ほのかな苦味
赤ワイン モンテプルチアーノ しっかりとしたタンニンと豊かな果実味、熟成によって複雑な風味を醸し出す、力強い味わい

赤ワインが主流

赤ワインが主流

イタリア中部に位置するアブルッツォ州は、豊かな自然に恵まれたワインの産地として知られています。この地のワイン生産の特徴は、赤ワインのシェアが全体の約6割と、圧倒的に多い点にあります。中でも、州の主要品種であるモンテプルチアーノ種から造られる「モンテプルチアーノ・ダブルッツォ」は、イタリアを代表する赤ワインとして世界中で愛飲されています。
このワインの魅力は、しっかりとした骨格と、熟した果実の風味が織りなす、飲みごたえのある味わいにあります。口に含むと、プラムやブラックチェリーを思わせる濃厚な果実の香りと、ほのかなスパイスの香りが広がります。しっかりとしたタンニンは、時間の経過とともにまろやかさを増し、熟成によってさらに複雑な風味を醸し出します。そのため、長期熟成にも向いているワインとして、愛好家を魅了し続けています。
アブルッツォ州の豊かな自然と、伝統的な醸造技術が生み出すモンテプルチアーノ・ダブルッツォは、イタリアワインの歴史と情熱を感じさせる一本と言えるでしょう。

項目 詳細
生産地 イタリア中部、アブルッツォ州
特徴 赤ワインの生産が盛ん (全体の約6割)
主要品種:モンテプルチアーノ
代表的なワイン モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
味わい しっかりとした骨格と熟した果実の風味
プラムやブラックチェリー、スパイスの香り
しっかりとしたタンニン、熟成によりまろやかさと複雑な風味が増す
その他 長期熟成に適している

州都ライクラの魅力

州都ライクラの魅力

イタリア中部に位置するアブルッツォ州。その州都であるライクラは、標高721メートルという高地に位置し、雄大なアペニン山脈に囲まれた風光明媚な街です。
街の歴史は古く、古代ローマ時代には既に重要な拠点として栄えていました。その長い歴史の中で様々な文化が交差してきたライクラには、中世の面影を残す城塞や教会などの歴史的建造物が数多く残されており、訪れる人々を魅了してやみません。
ライクラの魅力は歴史だけにとどまりません。
街を取り囲む山々の斜面では、古くからブドウ栽培が盛んに行われてきました。
アブルッツォ州は、近年その品質の高さから注目を集めているワインの産地であり、ライクラ周辺でも個性豊かなワインが数多く造られています。
州都ライクラは、歴史と自然、そして美食が織りなす魅力あふれる街です。アブルッツォ州を訪れた際には、ぜひライクラにも足を運んでみてください。

項目 詳細
場所 イタリア中部、アブルッツォ州の州都
標高 721メートル
特徴 ・アペニン山脈に囲まれた風光明媚な街
・中世の面影を残す城塞や教会などの歴史的建造物が多数
・ブドウ栽培が盛んで、個性豊かなワインが数多く造られている
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