フランス・コルシカ島の個性派ワイン産地「アジャクシオ」
ワインを知りたい
先生、『アジャクシオ』ってワインの用語で出てきたんですけど、どんなワインなんですか?
ワイン研究家
いい質問だね!アジャクシオは、ナポレオンの生まれた島として有名なコルシカ島で作られるワインだよ。特に、島で一番大きな町アジャクシオ周辺で作られているんだ。
ワインを知りたい
へえー、ナポレオンの島で作られているワインなんですね!どんな特徴があるんですか?
ワイン研究家
アジャクシオは、赤、白、ロゼと種類があるんだけど、特に赤とロゼはスキアカレロというブドウが使われていて、しっかりした味わいのワインが多いね。白はヴェルメンティーノというブドウが使われていて、スッキリとした味わいが特徴だよ。
アジャクシオとは。
「アジャクシオ」というワインの言葉は、かの有名なナポレオンが生まれた場所としても知られる、コルシカ島で一番大きな町、アジャクシオとその周辺で作られるワインのことを指します。ぶどうを育てる土は、かたい岩の仲間の花崗岩です。およそ260ヘクタールもあるぶどう畑には、14軒のぶどう農園があります。赤ワインとロゼワインは、スキアカレロというぶどうをメインに、しっかりとした味わいでありながら上品なスタイルに仕上がっています。白ワインは、ヴェルメンティーノというぶどうをメインに作られています。スキアカレロは、この地域が生まれ故郷で、栽培面積は1020ヘクタールと広大です。
ナポレオンの地で生まれる個性豊かなワイン
フランス領コルシカ島最大の都市であり、かの英雄ナポレオン・ボナパルトの生誕地として知られるアジャクシオ。温暖な地中海性気候に恵まれたこの地では、古くからブドウ栽培が盛んに行われてきました。アジャクシオにおけるワイン造りの歴史は、古代ギリシャ時代まで遡ると言われています。長い年月を経て、この地独自のワイン文化が育まれてきました。
アジャクシオのワインの特徴は、なんといってもその味わいの豊かさでしょう。花崗岩質の土壌で育ったブドウから造られるワインは、力強さと繊細さを兼ね備えています。太陽の光をたっぷり浴びて育ったブドウは、凝縮感のある果実味と、ミネラル感あふれる味わいを生み出します。口に含むと、まず力強いタンニンを感じますが、その後ろから、繊細な酸味と果実の風味が広がっていきます。
アジャクシオのワインは、まさにこの地の風土と歴史が育んだ、個性豊かなワインと言えるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
地域 | フランス領コルシカ島アジャクシオ |
気候 | 温暖な地中海性気候 |
歴史 | 古代ギリシャ時代からブドウ栽培が盛ん |
土壌 | 花崗岩質 |
ワインの特徴 | 力強さと繊細さを兼ね備えた味わい、凝縮感のある果実味とミネラル感 |
赤ワインの中心品種「スキアカレロ」
コルシカ島のアジャクシオ地方で造られる赤ワイン。その味わいを語る上で欠かせないのが、この地を原産とする黒ブドウ品種「スキアカレロ」です。1020ヘクタールにも及ぶ広大な面積で栽培されており、アジャクシオの赤ワインの味わいの根幹を成しています。
スキアカレロから造られるワインは、しっかりとした骨格を感じさせながらも、滑らかで優しいタンニンと華やかな香りが特徴です。若いうちは赤い果実を思わせるフレッシュなアロマが楽しめ、時が経つにつれて、なめし革やスパイス、ドライフルーツなどを想わせる複雑な香りが現れます。
熟成によって味わいに深みが増していくのも、スキアカレロの魅力と言えるでしょう。豊かな果実味と力強いタンニンが複雑に絡み合い、長い余韻へと続きます。アジャクシオの赤ワイン、そしてスキアカレロは、まさに時と共にその真価を発揮するワインと言えるでしょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
産地 | コルシカ島アジャクシオ地方 |
ブドウ品種 | スキアカレロ(黒ブドウ) |
栽培面積 | 1020ヘクタール |
特徴 | しっかりとした骨格、滑らかで優しいタンニン、華やかな香り 若い:赤い果実を思わせるフレッシュなアロマ 熟成後:なめし革、スパイス、ドライフルーツなどを想わせる複雑な香り |
熟成 | 味わいに深みが増し、豊かな果実味と力強いタンニンが複雑に絡み合い、長い余韻へ |
赤・ロゼワインの味わいの特徴
赤ワインとロゼワインは、その美しい色合いだけでなく、味わいにもそれぞれの特徴があります。フランスのコルシカ島で作られるアジャクシオのワインを例に、それぞれの味わいの魅力を探ってみましょう。
アジャクシオの赤ワインは、スキアカレロというブドウをメインに、バルバロッサやニエルッキオといった、この土地ならではのブドウをブレンドして作られます。味わいは、果実の凝縮感と力強いタンニンの風味が特徴です。口に含むと、熟した果実の豊かな香りと共に、しっかりとした渋みを感じることができます。この力強さがあるため、アジャクシオの赤ワインは熟成させるとより一層深みが増し、長期熟成に適していると言われています。
一方、同じアジャクシオ産のロゼワインも、赤ワインと同じくスキアカレロを主体としています。しかし、赤ワインとは対照的に、ロゼワインは華やかな赤い果実の香りと爽やかな酸味が特徴です。口当たりは軽やかで、イチゴやラズベリーを思わせるフルーティーな香りが鼻をくすぐります。フレッシュな酸味が全体を引き締めているので、軽快でありながらも奥行きのある味わいを楽しむことができます。
このように、同じ土地で同じブドウを主体としていながらも、製法の違いによって赤ワインとロゼワインは全く異なる表情を見せます。ぜひ、それぞれの味わいの違いを比べてみて下さい。
種類 | 主な特徴 | 味わい | 熟成 |
---|---|---|---|
アジャクシオの赤ワイン | スキアカレロ、バルバロッサ、ニエルッキオをブレンド | 果実の凝縮感と力強いタンニン 熟した果実の豊かな香りとしっかりとした渋み |
長期熟成に適している |
アジャクシオのロゼワイン | スキアカレロ主体 | 華やかな赤い果実の香りと爽やかな酸味 軽やかな口当たり、イチゴやラズベリーを思わせるフルーティーな香り |
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白ワインの味わいの特徴
– 白ワインの味わいの特徴フランス領コルシカ島のアジャクシオ地方で造られる白ワインは、主にヴェルメンティーノという品種のブドウから作られます。このヴェルメンティーノは、イタリアのサルデーニャ島発祥の白ブドウ品種として知られており、アジャクシオでも重要な役割を担っています。アジャクシオの白ワインの特徴は、柑橘系の果物や白い花を思わせる爽やかな香りと、ミネラル感たっぷりで生き生きとした味わいです。口に含むと、グレープフルーツやレモンのような柑橘系の酸味が広がり、そこにアカシアやスイカズラのような白い花の香りが繊細に重なります。後味には、火打ち石を思わせるミネラル感が残ります。アジャクシオの白ワインには、ヴェルメンティーノに加えて、ユニ・ブランなどの補助品種が使われることもあります。ユニ・ブランは、フランス南西部を原産地とする白ブドウ品種で、ワインにまろやかさとコクを与えます。これらの品種が絶妙なバランスでブレンドされることで、アジャクシオの白ワインは、より複雑で奥行きのある味わいとなります。
項目 | 詳細 |
---|---|
地域 | フランス領コルシカ島アジャクシオ地方 |
主なブドウ品種 | ヴェルメンティーノ (原産地: イタリア、サルデーニャ島) |
特徴 | 柑橘系果物(グレープフルーツ、レモンなど)や白い花(アカシア、スイカズラなど)を思わせる爽やかな香りとミネラル感 |
後味 | 火打ち石を思わせるミネラル感 |
補助品種 | ユニ・ブラン (原産地: フランス南西部) – ワインにまろやかさとコクを与える |
多様な味わいが楽しめるアジャクシオワイン
– 多様な味わいが楽しめるアジャクシオワインフランス領コルシカ島に位置するアジャクシオは、温暖な気候と豊かな自然に恵まれたワイン産地です。この地では、赤ワイン、白ワイン、ロゼワインと、様々なスタイルのワインが造られています。アジャクシオワインの特徴は、力強さと繊細さを兼ね備えた味わいと言えるでしょう。赤ワインは、豊かな果実味と程よいタンニンが特徴で、熟成によりさらに複雑な味わいを増していきます。一方、白ワインは、フレッシュな酸味とフルーティーな香りが魅力です。ロゼワインは、華やかな香りと軽やかな飲み口で、どんな料理にも合わせやすいでしょう。アジャクシオワインは、地中海料理との相性も抜群です。地元で採れた新鮮な魚介類やハーブを使った料理と合わせれば、その魅力を最大限に引き出すことができます。例えば、力強い赤ワインは、肉料理やチーズに、フレッシュな白ワインは、魚料理やサラダに、軽やかなロゼワインは、前菜やデザートにぴったりです。まだあまり知られていないアジャクシオワインですが、その品質の高さから、近年ワイン愛好家の間で注目を集めています。多様な味わいが楽しめるアジャクシオワインは、きっと新しい発見をもたらしてくれるでしょう。
ワインの種類 | 特徴 | おすすめ料理 |
---|---|---|
赤ワイン | 豊かな果実味と程よいタンニン、熟成により複雑な味わいになる | 肉料理、チーズ |
白ワイン | フレッシュな酸味とフルーティーな香り | 魚料理、サラダ |
ロゼワイン | 華やかな香りと軽やかな飲み口 | 前菜、デザート |