ワインラベルのD.O.って? 知っておきたい原産地呼称
ワインを知りたい
先生、「D.O.」ってワインのラベルに書いてあることがありますけど、どんな意味ですか?
ワイン研究家
いい質問ですね。「D.O.」は原産地呼称ワインのカテゴリー名で、国によって意味合いが違います。例えば、スペインでは高級ワインの中核となるカテゴリーですが、アルゼンチンでは最上級カテゴリーだけど、あまり見かけないんです。
ワインを知りたい
へぇー、国によって違うんですね!じゃあ、スペインとアルゼンチン以外だとどうなんですか?
ワイン研究家
例えば、チリでは高級ワインの多くがこの「D.O.」に属していて、使うブドウにも厳しいルールがあるんですよ。国によって「D.O.」の持つ意味合いが違うので、ラベルを見る時はどこの国のワインかにも注目してみて下さい。
D.O.とは。
「D.O.」はワインの産地を示す言葉で、国によって少し意味合いが違います。
①スペインでは、2009年より前のヨーロッパの法律では、産地がしっかりしたワインの中で一番上のランクにつけられていました。スペインでは一番上のランクの中でもさらに二つに分かれていて、「D.O.」はその下のランクになります。スペインの高級ワインの多くがこの「D.O.」に含まれます。
②チリでは、産地がしっかりしたワインを示す言葉です。チリの高級ワインのほとんどがこの「D.O.」です。ワインの材料となるぶどうは、その地域でとれたものが75%以上(外国へ売る場合は85%以上)使われていなければなりません。
③アルゼンチンでも、産地がしっかりしたワインを示す言葉です。アルゼンチンで一番上のランクですが、認められている産地が少ないので、あまり見かけることはありません。
ワインを選ぶ楽しみを広げる「原産地呼称」
スーパーや酒屋のワイン売り場に行くと、ラベルに様々な情報が並んでいて迷ってしまうことはありませんか?実は、その中にはワイン選びを楽しくしてくれるヒントがたくさん詰まっているんです。その一つが「原産地呼称」。ワインの個性や品質を保証する大切な情報なんですよ。
一体どんなものかというと、簡単に言えばワインの出身地を示すもの。しかし、ただ産地を示すだけではないんです。その土地の気候や土壌、そしてワイン造りの伝統的な製法まで、厳しい基準を満たしたワインだけが名乗ることができます。
例えば、フランスのボルドー地方のワインは、一般的にしっかりとした味わいで有名です。これは、ボルドー地方の温暖な気候と水はけの良い土壌が、ブドウの栽培に適しているから。そして、その土地で長年培われてきた伝統的な醸造方法が、独特の風味を生み出しているのです。
このように、原産地呼称を知ることは、その土地の文化や歴史、そしてワイン造りへの情熱に触れることでもあるんです。今までなんとなく選んでいたワインも、原産地呼称に注目することで、より深く楽しむことができるでしょう。さあ、あなたも原産地呼称を手がかりに、新しいワインの世界を探検してみませんか?
原産地呼称 | 説明 | 例 |
---|---|---|
ワインの出身地を示すもの | 気候や土壌、伝統的な製法まで、厳しい基準を満たしたワインだけが名乗ることができる。 | フランスのボルドー地方のワイン |
スペインワインに見る「D.O.」の深い意味
スペインのワインラベルで見かける「D.O.」という表示。これは一体何を意味するのでしょうか? 実は、これはスペイン語で「Denominación de Origen」の略称で、日本語では「原産地呼称」を意味します。
つまり、D.O.と表示されているワインは、スペインの定める厳しい基準をクリアした、高品質なワインであることの証なのです。
具体的には、ブドウの品種や栽培方法、醸造方法、アルコール度数などが細かく規定されており、厳しい審査をパスしたワインだけが、その称号を得ることができます。
D.O.の中でも、さらに厳しい基準をクリアした、まさに選ばれしワインには、「D.O.Ca.」(デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)という特別な称号が与えられます。これは、2009年以前のEUワイン法に基づいた、いわば高級ワインの証です。
スペインを代表する銘醸地として名高い、リオハやリベラ・デル・ドゥエロなどは、この栄誉あるD.O.Ca.に認定されています。
スペインワインを選ぶ際には、ぜひラベルに注目してみてください。D.O.やD.O.Ca.の表示は、高品質なワイン選びの確かな指針となるでしょう。
略称 | 正式名称 | 日本語 | 説明 |
---|---|---|---|
D.O. | Denominación de Origen | 原産地呼称 | スペインの定める厳しい基準をクリアした、高品質なワインであることの証。ブドウの品種や栽培方法、醸造方法、アルコール度数などが細かく規定されている。 |
D.O.Ca. | Denominación de Origen Calificada | 特選原産地呼称 | D.O.の中でも、さらに厳しい基準をクリアした、選ばれしワインに与えられる特別な称号。2009年以前のEUワイン法に基づいた、高級ワインの証。リオハやリベラ・デル・ドゥエロなどが有名。 |
南米大陸を席巻する「D.O.」ワイン
近年、世界的に注目を集めている南米ワイン。特に、スペインのワイン法を参考に制定された「原産地呼称制度(D.O.)」を導入している国々では、その品質の高さから大きな注目を集めています。
中でもチリでは、D.O.ワインが国内で生産される高級ワインの大部分を占めています。チリワインのラベルに「D.O.」の表示がある場合、その地域のぶどうを75%以上(輸出向けワインの場合は85%以上)使用していることが保証されており、産地特有の気候や土壌が生み出す、個性豊かな味わいを堪能できます。
一方、アルゼンチンにもD.O.制度は存在しますが、認定されている産地はチリと比べるとまだ少ないのが現状です。しかし、アルゼンチンワインの品質向上への意識は年々高まっており、D.O.認定を受ける産地は今後増加していくと予想されます。
南米大陸の広大な大地と温暖な気候のもとで育まれたぶどうから造られるD.O.ワインは、豊かな果実味とバランスの取れた味わいが特徴です。今後も南米大陸におけるD.O.ワインの動向から目が離せません。
項目 | チリ | アルゼンチン |
---|---|---|
D.O.制度 | 導入済み。D.O.ワインは高級ワインの大部分を占む。 | 導入済みだが、認定産地はチリと比べて少ない。 |
D.O.ワインの規定 | 地域のぶどうを75%以上使用(輸出向けは85%以上) | 記載なし |
今後の展望 | 記載なし | 品質向上への意識が高く、D.O.認定産地は増加傾向。 |
「D.O.」を頼りに、新しいワインとの出会いを探求しよう
ワインを選ぶ時、ラベルにずらりと並ぶ文字に戸惑ってしまうことはありませんか?産地や葡萄の品種など、様々な情報が詰まったワインラベルですが、中でも注目していただきたいのが「D.O.」という表示です。
「D.O.」は、スペイン語で「Denominación de Origen」の略称、原産地呼称を意味します。これは、ワインの個性と品質を守るために定められた、いわば称号のようなもの。フランスの「AOC」やイタリアの「DOC」と同様に、厳しい基準をクリアしたワインだけに与えられる名誉ある称号なのです。
「D.O.」表示を頼りにワインを選べば、その土地ならではの風土や伝統を感じることができます。例えば、スペインの「リオハ」という地域の「D.O.」ワインは、長期熟成に適した濃厚な味わいが特徴です。一方、チリの「カサブランカ・ヴァレー」の「D.O.」ワインは、温暖な気候で育った葡萄から造られる、フルーティーでバランスの取れた味わいが楽しめます。
「D.O.」表示は、今まで試したことのないワインに挑戦する際の心強い味方となってくれるでしょう。ラベルに記載された「D.O.」を手がかりに、新しいワインとの出会いを探求してみてはいかがでしょうか?きっと、あなたの好みの一本が見つかるはずです。
用語 | 説明 |
---|---|
D.O. | Denominación de Origen の略称で、スペイン語で原産地呼称を意味する。ワインの個性と品質を守るための称号のようなもので、厳しい基準をクリアしたワインだけに与えられる。フランスの AOC、イタリアの DOC と同様。 |
D.O.リオハ (スペイン) | 長期熟成に適した濃厚な味わいが特徴 |
D.O.カサブランカ・ヴァレー (チリ) | 温暖な気候で育った葡萄から造られる、フルーティーでバランスの取れた味わいが特徴 |