ブルゴーニュの至宝:オスピス・ド・ボーヌ

ブルゴーニュの至宝:オスピス・ド・ボーヌ

ワインを知りたい

先生、「オスピス・ド・ボーヌ」って、何だか難しそうな響きですが、どういう意味ですか?

ワイン研究家

そうだね。「オスピス・ド・ボーヌ」は、フランスのブルゴーニュ地方のボーヌという町にある歴史的な建物のことだよ。昔は病気の人を無料で世話をする施設だったんだけど、今は博物館になっているんだ。

ワインを知りたい

博物館なんですね!でも、ワインの名前にもなっていると聞いたんですが…

ワイン研究家

鋭いね! 実は「オスピス・ド・ボーヌ」は、そこで作られたワインの名前でもあるんだ。そのワインは毎年オークションで売られて、そのお金は博物館の維持費に使われているんだよ。

オスピス・ド・ボーヌとは。

「オスピス・ド・ボーヌ」は、フランスのブルゴーニュ地方にあるボーヌという町の言葉で、ワインに関係することです。昔、戦争や病気が流行して苦しむ人々を助けるために建てられた病院のような施設のことです。この建物は、屋根にきれいな模様が描かれていて、今は誰でも見学できるようになっています。1457年からは、ブドウ畑が寄付されてワインが作られるようになり、毎年11月の3番目の日曜日には、そのワインを競りで売って、施設の運営費用にしています。この時売られるワインにも「オスピス・ド・ボーヌ」という名前がついています。

歴史に彩られた施療院

歴史に彩られた施療院

フランスの中東部に位置するブルゴーニュ地方のボーヌという街に、「オスピス・ド・ボーヌ」と呼ばれる歴史的な建物があります。その歴史は古く、15世紀にまで遡ります。当時、ヨーロッパでは百年戦争が終結したものの、その後もペストの大流行などにより、社会は混乱を極め、多くの人々が貧困と病に苦しんでいました。そのような時代背景の中、苦しむ人々に救いの手を差し伸べるべく、この施療院は設立されました。当時の人々にとって、オスピス・ド・ボーヌはまさに希望の光であったことでしょう。建物の屋根には、色鮮やかなモザイク模様の瓦が使用されており、その美しさは見る者を圧倒します。現在、オスピス・ド・ボーヌは博物館として一般公開されており、中世の面影を残す建物の中で、当時の医療器具や絵画などを見ることができます。展示を通して、当時の医療や人々の暮らしを垣間見ることができます。

項目 詳細
名称 オスピス・ド・ボーヌ
所在地 フランス ブルゴーニュ地方 ボーヌ
歴史 15世紀設立。百年戦争後の混乱期に、貧困層や病める人々のための施療院として機能。
建築 モザイク模様の瓦屋根が特徴的
現在 博物館として公開。医療器具、絵画等の展示を通して中世の医療や生活を垣間見ることができる。

ブドウ畑からの贈り物

ブドウ畑からの贈り物

– ブドウ畑からの贈り物フランス、ブルゴーニュ地方の中心に位置する街、ボーヌ。その街並みにひときわ壮麗な姿を現す建物こそが、”オスピス・ド・ボーヌ”として知られる旧施療院です。 その歴史は古く、15世紀にまで遡ります。当時、ヨーロッパではペストが大流行し、多くの人々が命を落としていました。そんな中、1443年、ブルゴーニュ公国の宰相を務めていたニコラ・ローランとその妻ギユエンヌ・ド・サランは、貧しい病人や孤児のために施療院を設立することを決意します。そして、1457年、ギユエンヌは、自身の所有地であったボーヌ郊外のブドウ畑を施療院に寄進しました。 このブドウ畑からの収益は、施療院の運営資金となり、貧しい人々の治療や生活を支えるために使われました。 当時のワイン造りは、修道院で行われることが多かったため、ブドウ畑の寄進は、安定した収入源を確保する上で非常に有効な手段だったのです。以来、多くの人々から寄進が続き、オスピス・ド・ボーヌのブドウ畑は徐々に広がっていきました。 現在では、コート・ド・ニュイやコート・ド・ボーヌなど、ブルゴーニュを代表する銘醸地に約60ヘクタールもの広大なブドウ畑を所有しています。そして、そこで収穫された最高のブドウから造られるワインこそが、「オスピス・ド・ボーヌ」の名を冠した特別なワインなのです。その収益は、今もなお、医療福祉活動に役立てられています。

項目 内容
施設名 オスピス・ド・ボーヌ (旧施療院)
設立 1443年
設立者 ニコラ・ローラン (ブルゴーニュ公国宰相) とその妻ギユエンヌ・ド・サラン
設立目的 ペスト流行による貧しい病人や孤児の救済
主な資金源 1457年にギユエンヌが寄進したボーヌ郊外のブドウ畑からのワイン販売収益
その後、多くの人々からの寄進によりブドウ畑は拡大
現在のブドウ畑 ブルゴーニュ地方の銘醸地 (コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌなど) に約60ヘクタール
ワイン収益の使途 医療福祉活動

世界が注目するチャリティーオークション

世界が注目するチャリティーオークション

毎年11月の第3日曜日、ワインの世界に一大イベントが訪れます。それは、フランス・ブルゴーニュ地方の街ボーヌで開催される「オスピス・ド・ボーヌ ワインオークション」です。1859年から続くこの歴史あるオークションは、世界中のワイン愛好家やコレクターたちの熱い視線を集めます。

このオークションで出品されるのは、その年に収穫されたブドウのみを使用して造られる「オスピス・ド・ボーヌ」という特別なワインです。ブルゴーニュワインの最高峰に位置付けられるこのワインは、その品質の高さから、世界中の愛飲家垂涎の一品です。

しかし、このオークションが人々を惹きつける理由は、その品質だけではありません。このオークションの収益は、全て慈善団体であるオスピス・ド・ボーヌに寄付され、病院の運営資金や医療施設の近代化、高齢者福祉など、様々な社会福祉活動に役立てられているのです。

品質の高さに加え、チャリティーという崇高な目的も相まって、オークションは毎年世界中から注目を集め、最高落札額が更新され続けています。人々の温かい想いが込められたこのオークションは、ワインの世界を超えて、多くの人々に感動を与え続けているのです。

項目 詳細
イベント名 オスピス・ド・ボーヌ ワインオークション
開催地 フランス・ブルゴーニュ地方 ボーヌ
開催時期 毎年11月の第3日曜日
歴史 1859年から続く
出品ワイン オスピス・ド・ボーヌ(その年に収穫されたブドウのみを使用)
ワインの評価 ブルゴーニュワインの最高峰
オークションの収益 オスピス・ド・ボーヌ(慈善団体)に寄付
(病院運営、医療施設近代化、高齢者福祉等)

伝統と格式を継承するワイン

伝統と格式を継承するワイン

– 伝統と格式を継承するワインフランス東部、ブルゴーニュ地方の中心に位置する街、ボーヌ。その街に800年以上もの歴史を刻む由緒ある施設、「オスピス・ド・ボーヌ」があります。ここはかつて病院として人々を救済する一方で、ブドウ畑を所有し、そこで収穫されたブドウからワインを造り、その収益で病院の運営を賄っていました。その伝統は今もなお受け継がれ、「オスピス・ド・ボーヌ」は世界最高峰のワインを生み出す場所として、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。「オスピス・ド・ボーヌ」のワイン最大の特徴は、ブルゴーニュ地方特有のテロワールを最大限に表現した奥深い味わいです。太陽の光をいっぱいに浴びて育ったブドウから造られるワインは、エレガントで複雑、そして長い余韻が特徴です。赤ワインは、しっかりとした骨格と力強さを持ちながらも、繊細な果実味とタンニンが見事に調和しています。口に含むと、熟した果実の香りと共に、スパイスやなめし皮を思わせる複雑な香りが広がり、深い余韻へと導きます。一方、白ワインは、フレッシュな酸味とミネラル感が豊かで、上品で華やかな香りが魅力です。白い花や柑橘系の果物を思わせる香りは、飲む人の心を和ませ、至福のひとときを与えてくれます。「オスピス・ド・ボーヌ」のワインは、長い歴史と伝統、そして人々の温かい想いが込められた、まさに「ブルゴーニュの至宝」と呼ぶにふさわしい逸品です。その味わいは、特別な日のディナーや大切な人への贈り物として、忘れられない瞬間を彩ることでしょう。

項目 内容
歴史 800年以上続く、元々は病院として設立された施設。ブドウ畑を所有し、ワイン造りで運営費を賄っていた。
場所 フランス東部、ブルゴーニュ地方の中心、ボーヌ
特徴 ブルゴーニュ地方特有のテロワールを表現した奥深い味わい
赤ワインの特徴 しっかりとした骨格と力強さ、繊細な果実味とタンニンの調和、熟した果実、スパイス、なめし皮の複雑な香り
白ワインの特徴 フレッシュな酸味と豊かなミネラル感、上品で華やかな香り、白い花や柑橘系の果物を思わせる香り

オスピス・ド・ボーヌを訪れて

オスピス・ド・ボーヌを訪れて

フランスのブルゴーニュ地方の中心都市であるボーヌ。街の中心に位置するオスピス・ド・ボーヌは、その華麗な建物とそこに秘められた物語、そして世界に名だたるワインで、訪れる人々を魅了してやみません。
中世にタイムスリップしたかのような、色鮮やかな瓦屋根を持つ建物は、かつて病院として人々を癒やしていました。ここは1456年、ブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ローランが貧しい人々や病に苦しむ人々のために設立した施設でした。当時、ワイン造りは修道院が担っていましたが、このオスピス・ド・ボーヌもまた、広大なブドウ畑を所有し、そこで収穫されたブドウを用いてワイン造りを行っていました。
現在でもオスピス・ド・ボーヌは、その伝統を受け継ぎ、高品質なワインを生み出し続けています。毎年11月には、世界中からワイン愛好家やバイヤーが集まる、慈善ワインオークションが開催されます。このオークションで得られた収益は、病院や福祉施設の運営に役立てられています。
オスピス・ド・ボーヌを訪れた人は、歴史を感じさせる美しい建物を見学し、ワイン造りの歴史について学ぶことができます。さらに、併設のショップでは、オークションで落札された貴重なワインを含む、様々なワインを購入することも可能です。
ブルゴーニュワインの歴史と伝統に触れ、その奥深い世界を体験できる場所、それがオスピス・ド・ボーヌなのです。

項目 内容
場所 フランス ブルゴーニュ地方 ボーヌ
歴史 1456年、ブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ローランが貧しい人々や病に苦しむ人々のために設立した病院
ワイン造り 設立当初からブドウ畑を所有し、ワイン造りを行っていた。現在は高品質なワインを生み出し続けている。
慈善ワインオークション 毎年11月に開催。収益は病院や福祉施設の運営に役立てられている。
見学 美しい建物の見学、ワイン造りの歴史について学ぶことができる。併設のショップでは、貴重なワインを含む、様々なワインを購入可能。
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