イタリアの泡、スプマンテの魅力を探る

イタリアの泡、スプマンテの魅力を探る

発泡ワインの総称

食前酒としてイタリアで愛飲されている、あの泡立つお酒。親しみを込めて「あの泡」と呼ぶ方もいるかもしれませんね。正式名称は何と呼べば良いのでしょうか？答えは「スプマンテ」。イタリア語で、スパークリングワイン全体を指す言葉です。

「シャンパン」と聞いて、フランスのシャンパーニュ地方で作られた、特定の製法のスパークリングワインを思い浮かべる方は多いでしょう。「カヴァ」もスペインの特定地域で作られたスパークリングワインです。これらの名前は、特定の地域、特定の製法で作られたものだけに許された特別な名称です。

しかしスプマンテは違います。イタリア産のスパークリングワインであれば、ブドウの品種や製法を問わず、全てスプマンテと呼ぶことができます。そのため、イタリアの個性豊かな土地で育まれた、バラエティ豊かなブドウから作られる、様々な味わいのスプマンテを楽しむことができるのです。これが、スプマンテ最大の魅力と言えるでしょう。

シュワシュワ感の度合い

シュワシュワと弾ける泡が魅力のスプマンテ。その発泡具合は、実は多種多様です。瓶内二次発酵のように、長い時間と手間をかけて伝統的な製法で生まれるものもあれば、炭酸ガスを注入することで手軽に作られるものもあるのです。
一般的に、ボトル内の圧力が３気圧以上のものをスプマンテと呼びます。この高い圧力が生み出す、きめ細やかで長く続く泡立ちこそが、スプマンテ最大の魅力と言えるでしょう。グラスに注いだ瞬間に立ち上る、美しく白い泡の筋は、まるで絹糸のように繊細です。そして、口に含んだ瞬間に広がる、爽快な刺激と華やかな香りは、至福のひとときを感じさせてくれます。
スプマンテは、単に発泡しているだけでなく、その泡の一つ一つにまでこだわりが詰まっているのです。五感を刺激する贅沢な体験を、ぜひ味わってみてください。

軽やかな泡立ち

口の中で優しく弾ける泡が魅力のスパークリングワイン。その中でも、ガス圧が３気圧未満の、軽やかな泡立ちを楽しむワインは「フリッツァンテ」と呼ばれます。
同じスパークリングワインである「スプマンテ」と比べると、アルコール度数が低めで、軽快で爽やかな味わいが持ち味です。

この軽やかさは、様々なシーンで楽しむのにぴったりです。
例えば、ランチタイムでのんびりと楽しんだり、陽気なピクニックに持ち出したり。
肩肘張らずに楽しめるので、カジュアルな集まりにも最適です。

特に、フリッツァンテの本場であるイタリアでは、様々な場面で楽しまれています。
前菜と一緒に味わうのはもちろんのこと、食中酒として料理との組み合わせを楽しむのも一般的です。

中でも、魚介類を使った料理や、トマトソースで仕上げたパスタとの相性は抜群です。
フリッツァンテの爽やかな酸味と、料理の旨味が織りなすハーモニーは、忘れられない食事のひとときを演出してくれるでしょう。

スプマンテとフリッツァンテ

イタリアを代表するスパークリングワイン、スプマンテとフリッツァンテ。どちらも魅力的な泡立ちが特徴ですが、その違いをご存知でしょうか？
スプマンテは、瓶内二次発酵という伝統的な製法で造られます。シャンパンと同じ製法で作られるため、きめ細やかで持続性のある泡立ちが生まれます。グラスに注ぐと、華やかでエレガントな香りが広がり、口に含めば、複雑な味わいとふくよかなコクが楽しめます。
一方、フリッツァンテは、炭酸ガスを注入する製法や、タンク内で二次発酵させる方法で造られます。そのため、スプマンテに比べて泡立ちは穏やかです。口当たりは軽快で爽やか、フルーティーな香りが特徴です。
特別な日のお祝いには、華やかさ溢れるスプマンテが最適です。大切な人との乾杯の瞬間に、その華やかでエレガントな味わいが、より一層の輝きを添えてくれるでしょう。
一方、日常のちょっとした贅沢には、気軽に楽しめるフリッツァンテを選びましょう。ランチやピクニックなど、様々なシーンで活躍してくれます。
どちらもイタリアの太陽の恵みをいっぱいに受けて育ったブドウから造られる、個性豊かなスパークリングワインです。それぞれの魅力を、是非飲み比べてみてください。