知っていますか?『国産ワイン』と『日本ワイン』の違い
ワインを知りたい
先生、最近「日本ワイン」っていう言葉をよく聞くんですけど、「国産ワイン」とは違うんですか?
ワイン研究家
いいところに気がつきましたね! 実は、以前は「国産ワイン」という言葉で日本のワイン全体を指していました。でも、原料や製造方法が色々ある中で、分かりにくいという声があったんです。
ワインを知りたい
確かに、輸入したものを原料にしたワインも「国産ワイン」に含まれていたのは、少し不思議に思っていました。
ワイン研究家
そうですね。そこで、2018年から「日本ワイン」は、日本で栽培されたブドウだけを使い、日本で醸造されたワインを指すようになりました。そして「国産ワイン」は「国内製造ワイン」と名前を変え、区別されるようになったんですよ。
国産ワインとは。
「国産ワイン」という言葉は、かつては日本で造られたワイン全体を指す言葉として使われていました。具体的には、日本で育ったブドウを使って日本で醸造したワインだけでなく、海外から濃縮したブドウ果汁やワインを輸入して日本で瓶詰めしたワインも含まれていました。しかし、2015年にこの分類が見直され、「国産ワイン」は「国内製造ワイン」と名称が変わりました。これは、日本で栽培したブドウを使い、日本で醸造したワインだけを指す「日本ワイン」という新しい分類ができたためです。この新しいルールは2018年から適用されています。
『国産ワイン』と聞いて、何を思い浮かべますか?
『国産ワイン』と聞くと、多くの方がスーパーやコンビニエンスストアなどで見かける、手に取りやすい価格のワインを思い浮かべるのではないでしょうか。 近年、国産ワインの品質は目覚ましく向上しており、気軽に楽しめるデイリーワインとしてはもちろん、特別な日の一杯としても楽しまれるようになっています。 フルーティーで飲みやすいものから、複雑な香りと味わいのものまで、その味わいの幅も広がっています。
しかし、『国産ワイン』と一言で言っても、実はいくつかの種類があることはご存知でしょうか? 実は、日本で栽培されたブドウを100%使用し、日本国内で醸造されたワインだけが、『日本ワイン』と表記することができます。 一方、海外から輸入したブドウ果汁を使用したり、海外で醸造したワインを日本国内で瓶詰めした場合でも、『国産ワイン』と表記することが可能です。
そのため、『国産ワイン』と表記されていても、本当に日本産ブドウの味わいを求めるのであれば、『日本ワイン』と明記されているものを選ぶことが重要です。ラベルをよく見て、自分の求める味わいや品質に合ったワインを選びましょう。
種類 | 説明 |
---|---|
国産ワイン | 海外から輸入したブドウ果汁を使用したり、海外で醸造したワインを日本国内で瓶詰めした場合も含まれます。 |
日本ワイン | 日本で栽培されたブドウを100%使用し、日本国内で醸造されたワインのみを指します。 |
実は複雑だった!これまでの『国産ワイン』の定義
– 実は複雑だった!これまでの『国産ワイン』の定義
2018年より前に販売されていたワインのラベルに「国産ワイン」と表記されていたのを見たことがあるでしょうか?
何気なく手に取っていたかもしれませんが、実はこの「国産ワイン」という言葉、私たちがイメージする「国産」とは少し異なる定義で使われていたのです。
当時の法律では、「国産ワイン」と表示できるのは、日本国内で瓶詰めされたワイン全てとされていました。
つまり、日本で栽培されたブドウを原料とするワインはもちろんのこと、海外から輸入したブドウ果汁を原料とするワインや、さらには、海外で製造されたワインを輸入し、日本で瓶詰めしたものまで、「国産ワイン」と呼ぶことが許されていたのです。
そのため、消費者の立場からすると、ラベルに「国産ワイン」と書いてあっても、原料のブドウが本当に日本で栽培されたものなのか、それとも輸入されたものなのか、判断することが非常に難しい状況でした。
この問題を解決するために、2018年10月30日以降は、日本国内で収穫されたブドウを100%使用して国内で製造されたワインだけが、「日本ワイン」と表示できるようになりました。
「日本ワイン」という名称は、原料となるブドウの生産地から、ワインの製造まで、全ての工程が日本国内で行われたことを明確に示すものとして、消費者の信頼を得ています。
項目 | 内容 |
---|---|
2018年以前の「国産ワイン」の定義 | 日本国内で瓶詰めされたワイン全て。 ※原料ブドウが日本産であるか輸入であるかは不問。海外で製造されたワインを輸入し、日本で瓶詰めしたものでも「国産ワイン」と表示可能だった。 |
2018年以降の「日本ワイン」の定義 | 日本国内で収穫されたブドウを100%使用して国内で製造されたワイン。 |
変更の理由 | 「国産ワイン」表記では、原料ブドウの産地が消費者にとって不明瞭だったため。 |
分かりやすく!『日本ワイン』の誕生
近年、日本国内で造られるワインの品質が向上し、世界から注目を集めています。しかし、以前は「日本産ワイン」と表記されていても、海外産のブドウを原料としたものが含まれているなど、消費者にとって分かりにくい状況でした。
このような状況を改善し、消費者に分かりやすくするために、2018年からワインの表示ルールが大きく変わりました。 その中でも最も大きな変更点は、原料用ブドウの産地を明確にした「日本ワイン」というカテゴリーが新しくできたことです。
「日本ワイン」と名乗ることができるのは、日本で栽培されたブドウだけを100%使用し、日本で醸造されたワインだけです。 つまり、私たちがイメージする、純粋な意味での国産ワインだけが「日本ワイン」と表示されるようになったのです。
この表示ルールの変更によって、消費者は安心して国産ワインを選ぶことができるようになりました。ラベルに「日本ワイン」と記載されていれば、それは正真正銘、日本の風土と造り手の情熱が詰まった一本であると保証されているのです。
変更点 | 詳細 |
---|---|
日本ワインというカテゴリーの新設 | 日本で栽培されたブドウを100%使用し、日本で醸造されたワインだけが「日本ワイン」と表示できるようになった。 |
『国産ワイン』は『国内製造ワイン』へ
近年、日本のワイン業界では大きな変化がありました。それは、2018年に行われたワインの表示ルール改定です。この改定により、これまで「国産ワイン」とひとくくりにされていた表示が、「日本ワイン」と「国内製造ワイン」の二つに分けられることになりました。
それでは、「国産ワイン」はどのように変わったのでしょうか? 実は、「国産ワイン」という表示は、現在では使用されていません。
新たに導入された「国内製造ワイン」は、文字通り、日本国内で製造されたワイン全般を指す言葉です。これは、原料となるブドウの産地を問わず、日本国内で製造されていれば「国内製造ワイン」と表示できることを意味します。つまり、輸入されたブドウ果汁や、さらには輸入されたワインを原料としていても、日本国内で加工や瓶詰めが行われれば「国内製造ワイン」に分類されるのです。
一方、「日本ワイン」は、「国内製造ワイン」よりもさらに厳しい基準をクリアする必要があります。「日本ワイン」と表示するためには、原料となるブドウが100%日本産であることが必須条件となります。これは、日本の風土で育まれたブドウのみを使用して造られた、純粋な国産ワインと言えるでしょう。
このように、表示ルールが改定されたことで、消費者はワインの Herkunft をより明確に理解し、自分の好みに合ったワインを選ぶことができるようになりました。ラベルをよく見て、「日本ワイン」なのか「国内製造ワイン」なのかを確認することが、より一層ワインを楽しむためのポイントと言えるでしょう。
区分 | 説明 |
---|---|
日本ワイン | 原料となるブドウが100%日本産のもの。 |
国内製造ワイン | 日本国内で製造されたワイン全般を指し、ブドウの産地は問わない。輸入されたブドウ果汁やワインを原料としていても、国内で加工・瓶詰めされていれば該当する。 |
ラベルをよく見て、お気に入りの一本を見つけよう!
お店にずらりと並ぶワインボトル。どれを選んだら良いか迷ってしまうことはありませんか?
そんな時は、ラベルをよく見てみましょう。ラベルには、そのワインの個性を理解するための、様々な情報が詰まっているのです。
例えば「日本ワイン」と「国内製造ワイン」。どちらも日本で造られたワインですが、原料となるブドウの産地が異なります。「日本ワイン」は、国産ブドウのみを使用しているのに対し、「国内製造ワイン」は、海外から輸入したブドウも使用されています。
ラベルには、他にも、ブドウの品種や、ワインの製造方法などが記されています。ブドウの品種によって、ワインの味わいは大きく変わります。軽やかでフルーティーな味わいが好みなら、甲州やマスカット・ベーリーAといった品種を選びましょう。もし濃厚でコクのある味わいがお好みなら、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローといった品種がおすすめです。
また、ラベルに記載された製造方法も、ワイン選びのヒントになります。「樽熟成」や「瓶内二次発酵」といった言葉を見かけたら、ぜひ試してみてください。ワインに複雑な香味が加わり、より奥深い味わいを楽しむことができます。
ラベルの情報を読み解くことで、まるで宝探しのように、自分の好みにぴったりの一本を見つけることができるでしょう。そして、ワインをもっと身近に、もっと楽しむことができるはずです。
項目 | 詳細 |
---|---|
日本ワイン | 国産ブドウのみ使用 |
国内製造ワイン | 海外産ブドウも使用 |
軽いフルーティーな味わい | 甲州、マスカット・ベーリーA |
濃厚でコクのある味わい | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー |
複雑な香味と奥深い味わい | 樽熟成、瓶内二次発酵 |