カバ新時代到来!注目の産地「バリュ・デル・エブロ」
スペインで長年親しまれてきた発泡性ワイン「カバ」。近年、その品質の高さは世界中で認められ、ますます人気が高まっています。2020年には、さらなる品質向上を目指し、新たな規定が施行されました。その改革の一つに、カバの生産地域を4つのゾーンに細分化するというものがあります。中でも注目を集めているのが「バリュ・デル・エブロ」という地域です。
「バリュ・デル・エブロ」は、スペイン北東部のカタルーニャ州に位置し、エブロ川流域に広がる温暖な気候の産地です。この地域は、古くからブドウ栽培が盛んで、土壌は石灰岩や粘土質など変化に富んでいます。そのため、多様な味わいのブドウが育ち、複雑で深みのあるカバを生み出すのに適した環境と言えます。
「バリュ・デル・エブロ」で造られるカバは、瓶内二次発酵によるきめ細やかな泡立ちと、果実本来の味わいを生かしたフレッシュな風味が特徴です。柑橘系の爽やかな香りに、白い花やハーブのニュアンスが感じられ、エレガントな印象を与えます。
近年、この地域では、有機栽培やビオディナミ農法など、環境に配慮した持続可能なブドウ栽培にも積極的に取り組んでいます。高品質なワイン造りへの情熱とたゆまぬ努力が、「バリュ・デル・エブロ」産カバの評価を高めていると言えるでしょう。