シャブリを語る上で欠かせない「キンメリジャン」

シャブリを語る上で欠かせない「キンメリジャン」

ワインを知りたい

先生、ワインの用語で『キンメリジャン』っていうのがよく分からないんです。何か特別な土のことらしいんですが…

ワイン研究家

そうだね。『キンメリジャン』は、フランスのシャブリという地域のワインでよく聞く言葉だね。約1億5千万年前の海の底に積もった土壌で、小さな貝殻の化石がいっぱい入っているんだよ。

ワインを知りたい

へえー!貝殻の化石ですか!それがワインと関係あるんですか?

ワイン研究家

そうなんだ。この土壌のおかげで、シャブリのワインはキリッとした酸味やミネラル感を感じられると言われているんだ。だから『キンメリジャン』は、シャブリのワインにとって、とても重要な土壌なんだよ。

キンメリジャンとは。

「キンメリジャン」という言葉は、ワインの話をするときによく出てきます。小さなカキの殻の化石がたくさん入った石灰岩と泥灰岩が混ざった土のことを指します。この土は「エグゾジラ・ヴィルギュラ」という種類のカキの化石を含んでいて、約1億5千万年前のジュラ紀後期という時代にできたものです。フランスのシャブリという地域のワインは、この「キンメリジャン」の土壌で育ったブドウから作られるため、独特の鋭いミネラル感があると言われています。

キンメリジャンとは

キンメリジャンとは

– キンメリジャンとは今から約1億5千万年前のジュラ紀後期、地球は今よりも温暖で、海面は高く、陸地の大部分は浅い海に覆われていました。そして、フランスのブルゴーニュ地方も海の底にありました。 この時代に堆積した土壌をキンメリジャンと呼びます。キンメリジャンという名前は、この地層がイギリス海峡に面したイギリス南部のドーセット州キンメリッジという場所にちなんで名付けられたことに由来します。ブルゴーニュ地方、特にシャブリ地区のワインを語る上で、キンメリジャン土壌の存在は欠かせません。 シャブリの丘を歩くと、地面に白い石が混ざっていることに気が付きます。これはエグゾジラ・ヴィルギュラという、1~2ミリほどの小さな牡蠣の化石で、キンメリジャン土壌の特徴の一つです。キンメリジャン土壌は、石灰質と泥灰質からなる水はけの良い土壌です。ブドウの木はこの土壌に深く根を張り、必要な水分や栄養分を吸収します。その結果、健全で成熟したブドウが育ち、ミネラル感豊かで、しっかりとした酸味を持つ、シャブリワイン特有の味わいが生まれます。キンメリジャン土壌は、悠久の時を経て形成された、まさにブルゴーニュワインの礎といえるでしょう。

項目 内容
時代 約1億5千万年前 ジュラ紀後期
特徴 ・温暖な気候
・高い海面
・フランス ブルゴーニュ地方は海の底
土壌名由来 イギリス キンメリッジ地方に由来
土壌の特徴 ・石灰質と泥灰質
・水はけが良い
・小さな牡蠣の化石(エグゾジラ・ヴィルギュラ)を含む
ワインへの影響 ・ミネラル感豊か
・しっかりとした酸味

キンメリジャンがもたらす味わい

キンメリジャンがもたらす味わい

フランスのブルゴーニュ地方、シャブリ地区のワイン造りにおいて、「キンメリジャン」と呼ばれる土壌は、特別な存在感を放っています。この土壌で育まれたブドウから生まれるワインは、他では味わえない独特のミネラル感で知られており、特に「火打ち石」や「濡れた石」を思わせるような風味を持つと表現されます。

では、なぜキンメリジャン土壌は、このような独特の風味をワインにもたらすのでしょうか?その秘密は、土壌の構成にあります。キンメリジャン土壌には、太古の海の底に堆積した牡蠣などの貝殻や海洋生物の化石が豊富に含まれています。これらの化石が長い年月を経て分解される過程で、土壌に様々なミネラル分が溶け込みます。特に、牡蠣の殻に多く含まれるカルシウムは、ブドウの生育に重要な役割を果たすと同時に、ワインに独特のミネラル感を与える要因となります。

キンメリジャン土壌で育ったブドウから造られるシャブリのワインは、キリッとした酸味と、この独特のミネラル感が魅力です。キンメリジャン土壌は、シャブリのワインに唯一無二の個性を賦与する重要な要素と言えるでしょう。

要素 説明
キンメリジャン土壌 フランス ブルゴーニュ地方 シャブリ地区に存在する、牡蠣などの貝殻や海洋生物の化石が豊富に含まれた土壌。
特徴 独特のミネラル感(火打ち石、濡れた石のような風味)を持つワインを生み出す。
理由 化石に含まれるカルシウムなどのミネラル分が、土壌に溶け込んでいるため。
ワインへの影響 キリッとした酸味と独特のミネラル感が魅力のシャブリワインを生み出す。

シャブリ地区とキンメリジャン

シャブリ地区とキンメリジャン

フランス北東部のブルゴーニュ地方に位置するシャブリ地区は、その名を冠する白ワインで世界的に知られています。この地のワイン造りに欠かせないのが、キンメリジャンと呼ばれる独特の土壌です。

キンメリジャン土壌は、約1億5千万年前のジュラ紀後期にこの地が海だった頃に堆積した牡蠣などの貝殻や海洋生物の化石から formed されました。そのため、石灰質を豊富に含み、水はけが良く、ブドウ栽培に最適な環境を提供します。

シャブリ地区では、古くからこのキンメリジャン土壌で育つブドウから、高品質な白ワインが造られてきました。生産者たちは、キンメリジャン土壌の特性を最大限に引き出すため、剪定や収穫時期など、ブドウ栽培のあらゆる段階において、細心の注意を払っています。

シャブリ地区を訪れる機会があれば、丘陵地の斜面に広がる白っぽいキンメリジャン土壌にも注目してみてください。そして、シャブリワインを口にする際には、キンメリジャンが生み出す独特のミネラル感、キリッとした酸味、すっきりとした後味を堪能してみてください。この土地ならではのテロワールを感じることができるでしょう。

項目 詳細
産地 フランス北東部、ブルゴーニュ地方、シャブリ地区
土壌名 キンメリジャン
土壌の成り立ち 約1億5千万年前 (ジュラ紀後期) の海の堆積物 (牡蠣などの貝殻や海洋生物の化石)
土壌の特徴 石灰質豊富、水はけが良い
ワインの特徴 キンメリジャン土壌由来のミネラル感、キリッとした酸味、すっきりとした後味
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