ワインの当たり年、外れ年?ヴィンテージの秘密
ワインを語る上で欠かせない要素の一つに、ブドウの出来具合、つまり「ヴィンテージ」があります。ヴィンテージとは、ブドウが収穫された年を指し、その年の天候がワインの味わいに大きく影響を与えるため、ワイン選びの重要な指標となっています。
太陽の光をたっぷり浴びて育ったブドウからは、果実味が豊かで、コクのある力強いワインが生まれます。反対に、日照時間が短く、雨がちで気温の低い年は、ブドウの成熟が遅くなり、酸味が際立つ、すっきりとした味わいのワインになります。
このように、ヴィンテージによってワインの個性は大きく変化します。
例えば、温暖な気候で知られるフランスのボルドー地方では、日照量が多かった年は、濃厚でタンニンもしっかりとした、長期熟成に向くワインが生まれます。一方、冷涼な気候のブルゴーニュ地方では、同じように日照量が多かった年でも、エレガントで繊細な味わいのワインとなります。
このように、同じ国でも地域やブドウの品種によって、ヴィンテージによる影響は異なります。そのため、ヴィンテージは、ワインを選ぶ上での重要な要素となるのです。