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生産地

注目の産地!長野県塩尻市「岩垂原」のワイン

- 岩垂原とは岩垂原は、長野県塩尻市に位置する、近年注目を集めているワインの生産地区です。 塩尻市といえば、誰もがその名を思い浮かべるほど有名なワイン産地である桔梗ケ原を有しています。桔梗ケ原が奈良井川の右岸に広がっているのに対し、岩垂原は左岸に位置しています。具体的には、塩尻駅周辺から西に広がるエリアに岩垂原はあります。その名の通り、岩垂原は、ゴロゴロとした大きな岩が多く見られることが特徴です。 この岩は、はるか昔、御嶽山の噴火によって流れ出た火砕流が冷えて固まったものだと言われています。 火山活動によって生まれたこの土地は、水はけが非常によく、ブドウ栽培に適した土壌となっています。岩垂原で栽培されているブドウ品種は、国際品種であるメルローやシャルドネなどが中心です。 桔梗ケ原では、土壌の特性に適したコンコードやナイアガラなどの品種が栽培されているのとは対照的です。 岩垂原で作られるワインは、しっかりとした骨格と豊かな果実味を兼ね備えていると評されることが多く、近年、国内外のワインコンクールで高い評価を得ています。まだ歴史の浅いワイン産地ですが、その品質の高さから、岩垂原は今後ますます注目を集めることが予想されます。
ワインラベル

ブルゴーニュワイン verstehen 一級畑

フランス中東部に位置するブルゴーニュ地方は、世界に名だたる銘醸地として知られています。その長い歴史の中で育まれたワイン造りの伝統と、ブドウ栽培に最適な風土が、比類なき味わいを生み出しています。 ブルゴーニュワインの品質を語る上で欠かせないのが、「テロワール」という概念です。テロワールとは、日本語で「土地」を意味する言葉ですが、単に地理的な場所を指すのではありません。気候、土壌、地形、そして人の手が加わることによって形成される、その土地ならではの個性や環境全体を包括的に表しています。 ブルゴーニュ地方では、このテロワールの影響を最大限に引き出すため、古くから畑ごとに厳格な格付けが行われてきました。最上級の「特級畑」から、順に「一級畑」「村名畑」「地方名ワイン」と、品質に応じてピラミッド状に分類されています。 畑の格付けは、ワインの味わいと価格に大きな影響を与えます。同じブドウ品種、同じ醸造方法を用いても、畑が異なれば、ワインの風味や香りが大きく異なる場合があります。これは、それぞれの畑が持つテロワールの個性が、ワインに繊細なニュアンスを与えるためです。 ブルゴーニュワインを深く理解するためには、それぞれの畑の特徴や歴史を知ることも重要です。特級畑や一級畑には、それぞれ個性的な名前が付けられており、その背景には興味深い物語が隠されていることもあります。
その他

ワインの旅案内人:インポーター

スーパーや酒屋に行くと、ワイン売り場には色とりどりのラベルをまとった、世界各国のワインが並んでいますよね。どこの国の、どんなワインを飲もうか、あれこれ迷っている時間さえも、ワイン好きにとってはたまらないひとときです。 ところで、これらのワインはどんな道のりを経て、私たちの目の前にやってくるのでしょうか?実はそこには、「インポーター」と呼ばれる人たちの活躍があります。 インポーターは、世界中のワイナリーを訪ね歩き、品質や味わいを厳しくチェックし、これはと思うワインを見つけ出す、いわばワインの旅案内人です。彼らは、自らの舌と経験を頼りに、まだ見ぬ素晴らしいワインを探し求めて世界中を飛び回っています。 そして、これはと思えるワインを見つけると、今度はそのワインを日本へ輸入する手続きを行います。ワインの輸入は複雑で、様々な手続きや検査が必要です。インポーターはこれらのプロセスを一つ一つクリアし、ようやくワインを日本の消費者に届けることができるのです。 つまり、私たちが気軽に美味しいワインを楽しめるのは、品質を見極める確かな目と、熱い情熱を持ったインポーターたちの努力の賜物と言えるでしょう。
生産方法

ワイン用ブドウ栽培における灌漑

灌漑とは、畑で栽培する作物に、人の手で水を供給することです。日本語では『灌漑』、英語では『イリゲーション』と言い、特にブドウ栽培において、生育に必要な水量を確保するために重要な役割を担っています。 ブドウは、生育期に一定量の水を必要としますが、降水量が少なく乾燥した地域では、自然の雨水だけでは十分な水分を確保することができません。このような地域では、ブドウの木が健全に育ち、質の高いブドウを収穫するために、灌漑が欠かせません。 灌漑には、スプリンクラーや点滴灌漑など様々な方法があります。それぞれの方法は、土地の形状や土壌の種類、栽培するブドウの品種などに合わせて適切な方法が選択されます。 灌漑によって、乾燥地帯でもブドウ栽培が可能になり、安定した収穫量を確保することができます。また、灌漑はブドウの品質向上にも貢献し、糖度や酸味などの成分を調整することで、より風味豊かなブドウを育てることが可能になります。
生産地

個性豊かな赤ワインの産地、イランシー

フランス東部に広がるブルゴーニュ地方といえば、世界的に有名な白ワインの産地として知られています。その中でも、シャブリ地区は辛口でミネラル感のある白ワインで特に有名です。しかし、ブルゴーニュ地方の魅力は白ワインだけにとどまりません。実は、個性豊かな赤ワインを生み出す隠れた名産地が数多く存在するのです。 その一つが、シャブリ地区の南西に位置するグラン・オーセロワ地区にあるイランシーという小さな村です。 イランシーは、なだらかな丘陵地帯に広がるブドウ畑と、豊かな森に囲まれた静かな村です。この地域は、石灰岩を多く含むキンメリジャンと呼ばれる土壌と、ブルゴーニュ地方の中でも温暖で乾燥した気候に恵まれています。 この独特のテロワールが、イランシーのワインに他の地域にはない個性を与えているのです。 イランシーで造られる赤ワインは、ピノ・ノワールという品種から作られます。しっかりとした骨格を持ちながらも、繊細でエレガントな味わいが特徴です。赤い果実やスパイスを思わせる香りに加え、土やミネラルのニュアンスも感じられます。 近年、イランシーのワインは、その品質の高さから世界中のワイン愛好家から注目を集めています。ブルゴーニュ地方の隠れた名産地、イランシー。その奥深い魅力を、ぜひ一度味わってみてください。
道具

ワイン造りの立役者!イノックスタンクとは?

- ワイン造りで欠かせない存在 おいしいワインを造るためには、ブドウの品質はもちろんですが、それと同じくらい重要なのが、果汁を発酵させてワインへと変化させる過程で使う「容器」です。 良いワインを造るには、ブドウの個性を最大限に引き出すことが重要になりますが、そのために容器が与える影響は無視できません。 かつては、ワインの発酵や熟成には、木製の樽やセメントタンクなどが使われていました。しかし、近年では、より衛生的で、ワインへの影響が少ないステンレス製のタンクが主流となっています。 特に、現代のワイン造りで広く使われているのが「イノックスタンク」と呼ばれるものです。これは、ステンレス鋼で作られたタンクで、無味無臭に近く、ワインに余計な香りを与えません。そのため、ブドウ本来が持つ香りや味わいを、ありのままに引き出すことができると評価されています。 さらに、イノックスタンクは、温度管理がしやすいという利点もあります。ワインの発酵は、温度によって大きく左右されます。イノックスタンクは、タンク内の温度を一定に保つことが容易なため、醸造家は、理想的な温度で発酵を進め、品質の高いワインを安定して造ることができるのです。 このように、イノックスタンクは、現代のワイン造りにおいて、欠かせない存在となっています。それは、ブドウ本来の味を最大限に引き出し、高品質なワインを安定して生産することを可能にする、優れた容器だからと言えるでしょう。
その他

イタリアワインを変えた革新の波

イタリアワインの魅力といえば、長い年月をかけて育まれた伝統と、その奥深さから生まれる芳醇な味わいでしょう。その歴史は深く、古くからワイン造りが盛んに行われてきました。しかし、1970年代に入ると、イタリアワイン界に新たな波が押し寄せます。それは「イタリアンワイン・ルネッサンス」と呼ばれる、革新的なワイン造りの流れです。 それまでのイタリアワインは、伝統的な製法に重きを置いた、いわば「クラシック」なスタイルが主流でした。しかし、このルネッサンス期に入ると、若手醸造家たちを中心に、従来の概念にとらわれない自由な発想でワイン造りを行う動きが活発化します。 彼らは、伝統的な製法を尊重しながらも、最新の技術や設備を積極的に導入し、ブドウの品種や栽培方法、醸造技術を見直すことで、これまでとは異なる個性的なワインを生み出しました。 こうして生まれた新しいスタイルのイタリアワインは、伝統的な味わいを持ちながらも、現代人の味覚にも合う、洗練された味わいが特徴です。この革新的なワイン造りは、世界中のワイン愛好家を魅了し、イタリアワインの評価をさらに高めることに貢献しました。 現在、イタリアワインは、伝統と革新が融合した、世界でも類を見ない独自の進化を遂げています。これからも、イタリアワインは、私たちに新たな発見と感動を与え続けてくれるでしょう。
生産地

ワイン大国イタリアの魅力を探る

世界に名だたるワイン大国といえば、フランスと並んでイタリアが挙げられます。イタリアは、常に世界のワイン生産量トップを争う、まさにワイン王国と呼ぶにふさわしい国です。世界中のワイン愛好家を虜にするイタリアワインの魅力の源は、どこにあるのでしょうか。 その歴史は驚くほど古く、古代ローマ時代からワイン造りが行われていたという記録が残っています。長い年月をかけて培われてきた伝統と技術は、現代のイタリアワインにも確かに受け継がれています。また、イタリアは国土全体がブドウ栽培に適しており、北はアルプス山脈の麓から、南はシチリア島まで、地域によって実に様々な気候風土が広がっています。この多様な気候風土こそが、イタリアワインの特徴である、個性豊かな味わいを生み出す大きな要因と言えるでしょう。それぞれの土地の風土に最適なブドウ品種を選び、その土地に伝わる伝統的な製法を用いることで、世界に二つとない個性を持つワインが生まれているのです。
生産地

注目のワイン産地、イギリスの魅力を探る

イギリスと聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?ビッグベン、エリザベス女王、アフタヌーンティー...。ワインの産地としてのイメージは薄いのではないでしょうか?確かに、霧が深く雨が多い気候で知られるイギリスは、ワイン造りには不向きなように思えます。 実際、イギリスは長い間ワインの生産地というよりは消費国としての地位を築いてきました。中世にはフランスからワインが盛んに輸入され、上流階級の人々の間で楽しまれていました。イギリス国内でも細々とワイン造りは行われていましたが、フランスワインの影に隠れて、日の目を見ることはありませんでした。 しかし、近年、そんなイギリスのワイン造りに大きな変化が訪れています。温暖化の影響でイギリスの気温は上昇し、ブドウ栽培に適した日照時間や気温が得られるようになったのです。また、土壌改良や醸造技術の進歩も相まって、質の高いワインが生まれるようになりました。 特に注目されているのが、スパークリングワインです。イギリス南部の白亜質の土壌は、シャンパーニュ地方と似ており、高品質なスパークリングワインを生み出すのに最適です。 これらの変化により、イギリスワインは国内外で高い評価を受けるようになり、数々の賞を受賞しています。 かつては歴史の影に隠れていたイギリスワインですが、今まさにその真価を発揮しようとしています。近い将来、イギリスはワインの名産地として、世界中のワイン愛好家を魅了するようになるかもしれません。
ワインラベル

祝祭に華を添えるシャンパン、イエローラベルの魅力に迫る

祝いの席に欠かせないお酒といえば、泡立つ黄金色の飲み物が頭に浮かびますよね。その中でもひときわ目を引く、鮮やかな黄色のラベルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。そう、それがシャンパンの代名詞ともいえる「ヴーヴ・クリコ」です。 ヴーヴ・クリコは、その品質の高さから世界中で愛飲されています。誕生日や結婚式のお祝い、はたまた華やかなパーティーなど、特別な瞬間をより一層輝かせる存在として、多くの人々に愛され続けているのです。 ヴーヴ・クリコが人々を魅了してやまない理由は、長い年月をかけて築き上げられてきた歴史と伝統にあります。その歴史は古く、200年以上も前から代々受け継がれてきた伝統的な製法と、厳選された葡萄のみを使用することにより、芳醇な香りと繊細な味わいが生み出されているのです。 黄色いラベルは、まさに品質の証。グラスに注がれた瞬間立ち上るきめ細やかな泡と、口の中に広がる豊かな香りは、至福のひとときを与えてくれるでしょう。
生産地

注うべきスペインの新星、イエクラのワイン

- 太陽の恵みを受けるイエクラスペイン南東部のムルシア州に位置するイエクラは、太陽の光をふんだんに浴びて育ったブドウから造られるワイン産地として知られています。スペイン中央部の高原地帯であるメセタと地中海に挟まれたこの地域は、比較的標高の低い山々に囲まれており、温暖な気候と恵まれた日照量が特徴です。 特に、年間3,000時間にも及ぶ日照時間はスペイン国内でもトップクラスを誇り、「太陽の恵みを受けるイエクラ」と呼ばれる由縁となっています。温暖な気候はブドウの生育に最適で、糖度が高く、凝縮感のある果実を実らせます。この完熟したブドウから造られるイエクラのワインは、力強く濃厚な味わいと、熟した果実の風味、そして滑らかなタンニンが特徴です。 主要なブドウ品種はモナストレルで、その他にもシラーやガルナッチャなども栽培されています。イエクラのワイン造りの歴史は古く、古代ローマ時代まで遡ると言われています。しかし、近年まで国際市場ではあまり知られていませんでした。近年では、伝統的な醸造方法を守りながら、最新の技術も積極的に取り入れた高品質なワイン造りが評価され、世界中のワイン愛好家を魅了しています。太陽の恵みをいっぱいに受けたイエクラのワインは、その豊かな味わいと高い品質で、今後も更なる発展が期待されています。
生産地

冷涼の地が生む芳醇、イーデン・ヴァレーのワイン

オーストラリアで有名なワインの生産地といえば、南オーストラリア州ですよね。その州都であるアデレードから北東へ車を走らせること約1時間。バロッサ・ヴァレーという有名なワイン産地のお隣に、今回ご紹介するイーデン・ヴァレーはあります。この地域は、正式なワイン産地として認められるGeographical Indication(G.I.)にも指定されていて、オーストラリア国内のみならず、世界中で高い評価を受けています。イーデン・ヴァレーは、バロッサ・ヴァレーよりも標高が高く、冷涼な気候が特徴です。そのため、ブドウはゆっくりと熟成し、豊かな香りと味わいを持ちながらも、すっきりとした後味に仕上がります。特に、この地域の冷涼な気候を生かして作られるリースリングやシャルドネといった白ワインは、国際的なコンクールで数々の賞を受賞するなど、高い評価を得ています。また、赤ワインの代表的な品種であるピノ・ノワールやシラーズも、この地域ではエレガントで繊細な味わいに仕上がると人気です。イーデン・ヴァレーには、家族経営の小さなワイナリーから、大規模なワイナリーまで、様々な規模のワイナリーが存在します。美しいブドウ畑が広がる風景の中で、個性豊かなワインを味わうことができるのも、イーデン・ヴァレーの魅力と言えるでしょう。