生産地 急斜面の銘醸地、コート・ロティの魅力
フランス南東部に広がる雄大なローヌ地方。その北部を代表する赤ワイン産地といえば、コート・ロティです。この地は、フランスワインの格付けで最高峰に位置づけられる、わずか10の地だけに許された「アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(AOC)」の称号を与えられています。コート・ロティは、コート・デュ・ローヌの最北端に位置し、その名の通りローヌ川の右岸に沿って、急な斜面が連なっています。ブドウ畑は、この急斜面に太陽の光をいっぱいに浴びて育ちます。南向き斜面のため、日照時間は非常に長く、その角度は時に60度にも達します。「焼け焦げた丘」という地名は、まさにこの過酷な環境を象徴しています。しかし、この厳しい環境こそが、コート・ロティのワインに独特の力強さと複雑さを与えているのです。コート・ロティのワインは、主にシラー種のブドウから造られます。力強いタンニンと豊かな果実味、黒胡椒やスパイスを思わせる香りが特徴です。熟成するにつれて、なめし皮やトリュフなどの複雑な香りが加わり、その味わいはさらに深みを増していきます。長い年月をかけて熟成するポテンシャルを持つことも、コート・ロティの魅力と言えるでしょう。
