アール・ヌーヴォー

シャンパン

華麗なるシャンパーニュ、ペリエ・ジュエの世界

フランスの北東部に位置するシャンパーニュ地方。その中心都市エペルネに拠点を構えるペリエ・ジュエは、長い歴史と伝統を誇るシャンパン造り手です。その起源は1811年、ピエール・ニコラ・ペリエとローズ・アデル・ジュエの結婚に遡ります。二人の名前を冠したメゾンは、革新的なシャンパン造りで瞬く間に名声を博しました。当時のシャンパンは、黒ブドウを主体とした力強い味わいが主流でした。しかしペリエ・ジュエは、あえてシャルドネという白ブドウを主体にすることを決意します。シャルドネは繊細な香りと爽やかな酸味を持つ品種。ペリエ・ジュエはこのシャルドネの特徴を最大限に引き出し、繊細でフローラル、そしてエレガントな味わいのシャンパンを生み出したのです。この革新的なスタイルは、それまでのシャンパンの常識を覆し、世界中の愛好家を魅了しました。ペリエ・ジュエのシャンパンは、イギリスのヴィクトリア女王やナポレオン3世など、時の権力者たちにも愛飲されました。その品質の高さは、王室御用達という栄誉にも表れています。創業から200年以上経った現在も、ペリエ・ジュエは伝統的な製法を守りながら、高品質なシャンパンを造り続けています。繊細な泡立ち、華やかな香り、そしてエレガントな味わい。それはまさに、シャンパーニュ地方の至宝と呼ぶにふさわしい逸品です。
シャンパン

華麗なる時代を味わう「ベル・エポック」

シャンパンの世界において、その味わいはもちろんのこと、ボトルのデザインもまた、重要な魅力の一つと言えるでしょう。数あるシャンパンの中でも、ひときわ目を引く美しいボトルとして知られるのが、ペリエ・ジュエの「ベル・エポック」です。1902年に初めて世に出たこのシャンパンは、その名の通り、19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスを中心に開花した芸術様式、アール・ヌーヴォーを象徴する存在となっています。「ベル・エポック」のボトルデザインを手がけたのは、アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸作家、エミール・ガレです。彼がこのボトルにもたらしたのは、アール・ヌーヴォーの特徴である、植物や昆虫などをモチーフとした、曲線を多用した装飾です。「ベル・エポック」のボトルには、アネモネの花が、まるでボトル全体を包み込むかのように、繊細に描かれています。淡い緑色のボトルに浮かび上がるアネモネの白い花は、気品と華やかさを兼ね備え、見るものを魅了してやみません。まるで芸術作品を思わせる「ベル・エポック」のボトルは、飲む前から私たちに特別な高揚感を与えてくれます。それは、シャンパンという特別な飲み物が、芸術と融合することによって、さらなる高みへと昇華した瞬間と言えるでしょう。