スパイシー

品種

カルメネール:南米で輝きを増す黒ぶどう

その名の由来である「カルミン(深紅色)」を体現するように、カルメネール種から造られるワインは、グラスに注がれると、深く鮮やかな赤色で視覚から私たちを魅了します。この美しい赤色は、カルメネール種の持つ最大の特徴と言えるでしょう。そして、その濃厚な色合いは、味わいにも深く影響を与えています。口に含むと、凝縮された果実味が力強く広がります。熟したブラックベリーやプラムを思わせる濃厚な風味は、まるで果実そのものを味わっているかのようです。そこに、力強いタンニンが加わることで、味わいに深みと複雑さが生まれます。タンニンは、ワインに渋みを与える成分ですが、カルメネールの場合、その渋みは決して不快なものではありません。むしろ、熟した果実の甘みと酸味、そして力強いタンニンのバランスが絶妙で、飲みごたえのある、まさに「力強い味わい」を楽しむことができるのです。この力強さは、しっかりとした酸によって支えられています。酸は、ワインに生き生きとしたフレッシュさを与えるとともに、味わいを引き締める役割も担っています。カルメネールのワインは、力強さと共に、豊かな果実味と爽やかな後味を併せ持つ、非常にバランスの取れたワインと言えるでしょう。
品種

世界で人気上昇中!黒ぶどう品種「シラー」の魅力

- シラー、またはシラーズ?フランス生まれの黒ぶどう品種「シラー」。力強く、スパイシーな味わいの赤ワインを生み出すことで知られています。ところが、このシラー、世界に羽ばたいていく中で、ある国では違う名前で呼ばれるようになりました。それが「シラーズ」です。 シラーズと呼ばれるようになったのは、主にオーストラリアなど、ニューワールドと呼ばれるワイン産地です。19世紀初頭にフランスからオーストラリアへ持ち込まれた際、その土地の気候や土壌に合わせて、独自の進化を遂げました。そして、シラーとは異なる個性を持ち始めたことから、シラーズという別称が定着していったのです。では、実際に両者の味わいはどのように違うのでしょうか? フランスのシラーは、冷涼な気候で育つため、ブルーベリーやブラックベリーのような黒系果実の香りに、スミレの花や胡椒のようなスパイシーなニュアンスが特徴です。しっかりとした酸味とタンニンが感じられ、長期熟成にも耐えうる複雑な味わいを持ちます。一方、オーストラリアのシラーズは、温暖な気候の影響を受け、完熟したプラムやブラックチェリーのような濃厚な果実味と、リコリスやチョコレートを思わせる甘い香りが特徴です。タンニンは柔らかく、まろやかな口触りで、フルーティーで飲みやすいスタイルに仕上がります。同じぶどう品種でありながら、育つ環境によって異なる個性を発揮するシラーとシラーズ。それぞれの魅力を、ぜひ飲み比べてみてください。