世界で人気上昇中!黒ぶどう品種「シラー」の魅力
ワインを知りたい
先生、シラーってどんなぶどうなんですか?よく聞くけど、カベルネ・ソーヴィニヨンとは違うんですか?
ワイン研究家
良い質問だね!シラーは、濃い色と豊かな果実味が特徴のぶどうだよ。カベルネ・ソーヴィニヨンも濃厚な味わいのぶどうだけれど、シラーは黒胡椒やジビエのような、独特のスパイシーな香りがするのが大きな違いだね。
ワインを知りたい
へえー!スパイシーな香りかぁ。なんだか渋くて飲みにくそう!
ワイン研究家
確かに、シラーは渋みもあるけれど、実はとてもなめらかで上品な味わいも楽しめるんだよ。それに、作る地域によって味が全然違うのも面白いんだ。例えば、フランス産は香りが強く、オーストラリア産は果実味が強い傾向があるよ。
シラーとは。
「シラー」というワインの言葉は、「シラーズ」とも呼ばれます。この黒ぶどうは、フランスのコート・デュ・ローヌ地方が生まれ故郷です。オーストラリアなど、いくつかの国では「シラーズ」という名前で親しまれています。このぶどうの特徴は、濃い色合いで、果実の豊かな味わいが口の中に広がり、黒胡椒や牛肉の燻製を思わせる独特の香りがすることです。そのため、「スパイシー」と表現されることが多く、代表的な品種となっています。よく、濃厚で渋みがあると思われていますが、実際には、想像するより滑らかで上品な味わいです。フランスのコート・デュ・ローヌ地方とオーストラリアが二大産地として有名ですが、コート・デュ・ローヌ地方のワインはスパイシーさや花の香りが際立ち、オーストラリアのワインは果実味が強いなど、同じ「シラー」から作られるワインでも、産地によってまったく異なる味わいが楽しめます。近年では、世界中で栽培地域が広がっている、人気の高い品種です。
シラー、またはシラーズ?
– シラー、またはシラーズ?フランス生まれの黒ぶどう品種「シラー」。力強く、スパイシーな味わいの赤ワインを生み出すことで知られています。ところが、このシラー、世界に羽ばたいていく中で、ある国では違う名前で呼ばれるようになりました。それが「シラーズ」です。 シラーズと呼ばれるようになったのは、主にオーストラリアなど、ニューワールドと呼ばれるワイン産地です。19世紀初頭にフランスからオーストラリアへ持ち込まれた際、その土地の気候や土壌に合わせて、独自の進化を遂げました。そして、シラーとは異なる個性を持ち始めたことから、シラーズという別称が定着していったのです。では、実際に両者の味わいはどのように違うのでしょうか? フランスのシラーは、冷涼な気候で育つため、ブルーベリーやブラックベリーのような黒系果実の香りに、スミレの花や胡椒のようなスパイシーなニュアンスが特徴です。しっかりとした酸味とタンニンが感じられ、長期熟成にも耐えうる複雑な味わいを持ちます。一方、オーストラリアのシラーズは、温暖な気候の影響を受け、完熟したプラムやブラックチェリーのような濃厚な果実味と、リコリスやチョコレートを思わせる甘い香りが特徴です。タンニンは柔らかく、まろやかな口触りで、フルーティーで飲みやすいスタイルに仕上がります。同じぶどう品種でありながら、育つ環境によって異なる個性を発揮するシラーとシラーズ。それぞれの魅力を、ぜひ飲み比べてみてください。
項目 | シラー | シラーズ |
---|---|---|
主な産地 | フランス | オーストラリアなどニューワールド |
特徴 | ブルーベリー、ブラックベリー、スミレ、胡椒の香り しっかりした酸味とタンニン 長期熟成に耐えうる複雑な味わい |
プラム、ブラックチェリー、リコリス、チョコレートの香り まろやかな口当たり フルーティーで飲みやすい |
力強い味わいのイメージ…
力強い味わいのイメージ…そう聞いて、多くの方が深い色合いで、渋みが舌を刺激し、独特の香辛料の香りが特徴的なワインを思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、シラーやシラーズといった名前のワインは、黒胡椒や乾燥させた牛肉を思わせるような個性的な香りと、力強くスパイシーな味わいで知られています。しかし、その力強いイメージだけでシラーの全てを判断してしまうのは、大変もったいないことです。
シラーは、力強さだけでなく、滑らかで上品な味わいも持ち合わせています。口に含むと、力強さの中に隠れていた、繊細で複雑な風味が顔を出すのです。果実味、酸味、渋みのバランスがとれており、長い余韻を楽しむことができます。
シラーは、世界中の様々な地域で栽培されており、産地によって味わいの特徴も異なります。そのため、力強いシラーから、エレガントなシラーまで、幅広いスタイルを楽しむことができるのも魅力です。今までシラーに力強いイメージしか持っていなかった方も、これを機に、その奥深い魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。
特徴 | 詳細 |
---|---|
味わい | 力強くスパイシーな味わい 黒胡椒や乾燥させた牛肉を思わせる個性的な香り 滑らかで上品な味わい 果実味、酸味、渋みのバランス 長い余韻 |
スタイル | 力強いシラーからエレガントなシラーまで幅広い |
二つの故郷
フランス南東部に位置するローヌ地方は、温暖な気候とローヌ川からもたらされる豊かな土壌に恵まれた、古くからワイン造りが盛んな地域です。中でも、険しい斜面が広がるコート・デュ・ローヌ北部は、シラー種を主体とした力強くスパイシーな赤ワインを生み出すことで知られています。この地でシラーは、太陽の光をいっぱいに浴びて育ち、黒系果実やスパイス、時にベーコンのようなスモーキーなアロマをワインにもたらします。
一方、地球の反対側にあるオーストラリアは、今やシラーの世界的な産地として注目を集めています。中でも南オーストラリア州のバロッサ・バレーは、樹齢100年を超える古木も多く存在し、世界的に高く評価されています。温暖な気候と乾燥した風土を持つバロッサ・バレーで造られるシラーは、完熟した果実の凝縮感と豊かなタンニン、チョコレートやリコリスを思わせる甘いニュアンスが特徴です。
同じシラー種でも、生まれ育った土地の気候や土壌によって、味わいにこれほどの違いが生まれることは、ワイン愛好家にとって大きな魅力と言えるでしょう。
産地 | 特徴 | 味わい |
---|---|---|
フランス ローヌ地方 コート・デュ・ローヌ北部 | 温暖な気候 ローヌ川の影響を受けた土壌 険しい斜面 |
力強くスパイシー 黒系果実やスパイス、ベーコンのようなスモーキーなアロマ |
オーストラリア 南オーストラリア州 バロッサ・バレー | 温暖な気候 乾燥した風土 樹齢100年を超える古木 |
完熟した果実の凝縮感と豊かなタンニン チョコレートやリコリスを思わせる甘いニュアンス |
産地による味わいの違い
同じ種類のブドウから作られるワインでも、育った土地によって味わいが大きく変わることはよく知られています。例えば、フランス南東部に位置するローヌ地方のシラー種から作られるワインは、黒コショウのようなスパイシーさと、スミレのような花の香りが感じられます。この地方は、夏は乾燥し、日照時間が長い一方、冬はミストラルと呼ばれる冷たい北風が吹き荒れる特徴があります。このような気候条件のもとで育ったシラー種は、凝縮した果実味と力強いタンニンを持つワインを生み出します。
一方、南半球に位置するオーストラリアで栽培されるシラー種は、シラーズと呼ばれ、ローヌ地方のものとは異なる味わいを持ちます。オーストラリアの温暖な気候で育ったシラーズは、完熟した果実のような濃厚な甘みと、ふくよかな香りが特徴です。
このように、同じシラー種でも、栽培される土地の土壌や気候によって、その味わいは大きく変化します。ワインを一口飲むとき、そこにはその土地の自然環境が凝縮されていると言えるでしょう。
産地 | 気候 | ワインの特徴 |
---|---|---|
フランス ローヌ地方 | 夏は乾燥し日照時間が長い、冬はミストラルと呼ばれる冷たい北風が吹き荒れる | 黒コショウのようなスパイシーさ、スミレのような花の香り、凝縮した果実味と力強いタンニン |
オーストラリア | 温暖 | 完熟した果実のような濃厚な甘み、ふくよかな香り |
世界で人気上昇中!
近年、世界中でシラーというブドウ品種を使用したワインの人気が高まっており、栽培面積も増加傾向にあります。その魅力は、何と言ってもその味わいにあります。力強く濃厚な果実味と、しっかりとした渋み、そしてどこか上品さを感じさせる複雑な風味は、多くのワイン愛好家を魅了してやみません。
シラーは、フランスのローヌ地方北部を原産地とするブドウ品種ですが、今ではオーストラリアやチリ、アメリカなど、世界中のさまざまな地域で栽培されています。温暖な気候を好むため、太陽の光をたっぷり浴びて育ち、凝縮感のある果実を実らせます。
まだシラーを試したことがないという方は、ぜひ一度、その魅力を体験してみてください。きっと、その奥深い味わいの虜になることでしょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
ブドウ品種 | シラー |
特徴 | 力強く濃厚な果実味と、しっかりとした渋み、上品さを感じさせる複雑な風味 |
原産地 | フランス ローヌ地方北部 |
主な栽培地域 | オーストラリア、チリ、アメリカなど |
栽培条件 | 温暖な気候 |