生産地 世界を魅了するデザートワイン:ヴァン・ド・コンスタンス
南アフリカ共和国ケープタウンの郊外に、コンスタンシアと呼ばれる美しい地域があります。深い緑に覆われた丘陵地帯を、紺碧のフォルス湾が優しく包み込むこの地は、世界的に有名な甘口ワイン「ヴァン・ド・コンスタンス」の故郷です。ヴァン・ド・コンスタンスの歴史は、17世紀後半、当時のケープ植民地総督であったサイモン・ファン・デル・ステル氏の時代まで遡ります。フォルス湾を一望できるこの地の豊かな自然に魅せられた彼は、ブドウ栽培の適地として着目し、愛妻の名にちなんで「コンスタンシア」と名付けました。総督自らが陣頭指揮を執り、開墾とブドウの植樹が進められ、1692年についにワイン造りが始まりました。彼がこの地に植えたブドウから生まれたワインこそ、後に世界を魅了する「ヴァン・ド・コンスタンス」のはじまりです。その濃厚な甘さと芳醇な香りは瞬く間に評判を呼び、ヨーロッパの王侯貴族たちの間で愛飲されるようになりました。時のフランス国王ルイ14世も、この魅惑的なワインをこよなく愛したと言われています。長い年月を経た現在も、コンスタンシアの丘陵地帯では、伝統的な製法を守りながら高品質なブドウが栽培され、世界中のワイン愛好家を唸らせる甘美なワインが生み出されています。
