生産方法 ワイン用ブドウを襲う脅威:パウダリー・ミルデュ
- 静かなる侵略者「パウダリー・ミルデュ」。ワインを愛する方々にとって、もしかしたらあまり馴染みのない言葉かもしれません。しかし、ワインの原料となるブドウにとって、この病気は大変な脅威となるのです。ブドウの葉や実に白い粉のようなカビが生えることから、この名がつきました。まるで静かに忍び寄る侵略者の様に、パウダリー・ミルデュはブドウ畑に広がり、ワイン生産者に甚大な被害をもたらす可能性を秘めているのです。この病気の原因となるのは、糸状菌と呼ばれるカビの一種です。春から秋にかけて、特に湿度の高い時期や気温が低い朝方に発生しやすく、風に乗って胞子が拡散し、まん延していきます。葉に白い粉状のカビが発生すると、光合成を阻害され、ブドウの生育が著しく阻害されます。また、実に感染すると、果皮が硬化したり、変形したりするため、ワインの品質に大きな影響を与えてしまうのです。パウダリー・ミルデュの恐ろしさは、その影響の大きさだけではありません。初期症状は目立たず、気付かないうちに感染が広がっていることが多いため、まさに「静かなる侵略者」と呼ぶにふさわしいと言えるでしょう。そのため、ワイン生産者は、日頃から畑の観察を徹底し、早期発見と適切な対策を講じることが重要となります。近年では、地球温暖化の影響で、パウダリー・ミルデュの発生しやすい環境が拡大しつつあります。ワイン生産者は、この静かなる侵略者との戦いを強いられるとともに、気候変動という大きな課題にも向き合っていかなければならないのです。
