ピコ島

土壌

ピコ島のブドウ畑を守る「クライス」

青い海に囲まれたポルトガル領アゾレス諸島。9つの島々からなるこの楽園は、大西洋の真っ只中に位置しています。その中でもひときわ目を引くのが、ユネスコ世界遺産にも登録されているピコ島です。この島は、海底火山の噴火によって誕生したという、他の島にはない魅力を持っています。島の中央には、ポルトガル最高峰であるピコ山がそびえ立ち、その雄姿は見る者を圧倒します。標高2,351メートルにも及ぶその姿は、まさに大西洋の巨人と言えるでしょう。しかし、この雄大な自然は、そこに暮らす人々に厳しい試練を与えるものでもありました。特に、ピコ島の豊かな土壌を生かしたブドウ栽培は、容易な道のりではありませんでした。常に吹き荒れる強風は、ブドウの木をなぎ倒し、せっかくの実を傷つけることも少なくありません。また、潮を含んだ風が運ぶ塩分は、土壌を痩せさせ、ブドウの生育を妨げます。それでも、この島の人々は諦めませんでした。先祖代々受け継いできた知恵と工夫、そして熱い情熱によって、自然の猛威に立ち向かい、個性豊かなワインを生み出してきたのです。
生産地

世界遺産の火山島が生む奇跡のワイン:ピコ

青い海原に浮かぶ火山島、ポルトガル領アソーレス諸島の一つ、ピコ島。その中心には、島名の由来ともなったポルトガル語で「頂上」を意味するピコ山がそびえ立ちます。標高2,351メートルにも及ぶその雄姿は、まさに大西洋の孤島にそびえる王者の風格です。ユネスコ世界遺産にも登録されているこの島は、その豊かな自然環境だけでなく、個性的なワインの産地としても知られています。ピコ島のワイン造りの歴史は古く、15世紀にまで遡ると言われています。火山活動によって生まれたこの島は、水はけのよい火山性土壌が広がり、ブドウ栽培に適した環境です。中でも特徴的なのは、溶岩で造られた低い石垣に囲まれた「クルゼイロ」と呼ばれる区画です。強い海風からブドウを守るために古くから築かれてきたもので、島独特の景観を生み出しています。ピコ山から流れ出た溶岩が作り出した独特のテロワールを持つピコ島では、ミネラル感あふれる力強い味わいのワインが生まれます。火山島の強烈な日差しと、大西洋の潮風を浴びて育ったブドウは、凝縮感と複雑なアロマを備えています。ピコ島のワインは、その個性的な味わいで、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。