ヴェスパイオーラ

品種

ヴェスパイオーラ:幻の白ワインとは

- ヴェネト州の隠れた宝石イタリア北東部に位置するヴェネト州は、「プロセッコ」や「アマローネ」といった世界的に有名なワインの産地として知られています。燦々と降り注ぐ太陽の光と、肥沃な大地に育まれたブドウから生まれるこれらのワインは、世界中のワイン愛好家を魅了して止みません。しかし、この豊かなワイン造りの伝統を持つヴェネト州には、まだ広く知られていない、まさに「隠れた宝石」と呼ぶべきブドウ品種が存在します。それが、今回ご紹介する「ヴェスパイオーラ」です。ヴェスパイオーラという名前は、イタリア語で「スズメバチ」を意味します。その由来には諸説ありますが、一説には、完熟したブドウの果実についた果糖にスズメバチが引き寄せられるほど、糖度が高いことに由来すると言われています。ヴェスパイオーラ種から造られるワインは、華やかなアロマと、ふくよかな果実味が特徴です。口に含むと、熟した桃やアプリコット、蜂蜜を思わせる甘い香りが広がり、その後に続く、ほんのりとした苦味が心地よい余韻を生み出します。近年、このヴェスパイオーラの個性的な味わいは、一部のワイン愛好家の間で注目を集め始めています。まだ生産量が少なく、ヴェネト州以外ではなかなかお目にかかれない希少価値の高いワインですが、もし機会があれば、是非一度、その魅力に触れてみて下さい。きっと、ヴェネト州の豊かなテロワールと、ワイン造りへの情熱が詰まった一杯に、心を奪われることでしょう。
生産地

黄金の甘美、ブレガンツェの光と影

イタリア北東部に位置するヴェネト州。多くの人にとって、ヴェネト州と言えば、かの有名な「ロミオとジュリエット」の舞台となったヴェローナや、水の都として名高いヴェネツィアを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、この地の魅力はそれだけではありません。なだらかな丘陵地帯が広がるヴェネト州には、古くからワイン造りが盛んな地域が点在しています。その中でも、ひっそりと、しかし確かな存在感を放つワイン産地、それがブレガンツェです。ブレガンツェは、ヴェネト州の西部、ガルダ湖の南東に位置する小さな地域です。周囲を丘陵地帯に囲まれ、穏やかな気候と石灰質の土壌に恵まれたこの地は、ブドウ栽培に最適な環境です。特に、この地で古くから栽培されている「ヴェスペリーナ」というブドウ品種から造られるワインは、鮮やかなルビー色と、赤い果実やスパイスを思わせる豊かな香味が特徴です。近年、このブレガンツェのワインは、その品質の高さから、世界中のワイン愛好家たちの間で注目を集めています。しかし、大量生産は行わず、今もなお家族経営の小さなワイナリーが中心となって、伝統的な製法を守り続けています。そのため、ブレガンツェのワインは、まさに「隠れた宝石」と呼ぶにふさわしいと言えるでしょう。