加熱熟成

生産方法

マデイラワインの伝統製法:カンテイロ

ポルトガル領のマデイラ島で作られる酒精強化ワイン、マデイラワイン。その独特な芳醇な香りと味わいは、長い時間と太陽の光を浴びて熟成されたことによって生まれます。数ある製法の中でも、とりわけ興味深いのが「カンテイロ」と呼ばれる伝統的な熟成方法です。カンテイロは、マデイラの温暖な気候と燦々と降り注ぐ太陽の熱を最大限に利用した、自然の力を借りた熟成方法です。 作り手たちは、屋根裏部屋や建物の高層階など、太陽光をたっぷりと浴びる場所に、マデイラワインを入れたオーク樽を並べます。 そして、ゆっくりと時間をかけて、太陽の熱でワインを温めながら熟成させていくのです。 このように、人工的な熱源を一切使わずに、太陽の自然な熱だけを利用するのがカンテイロの最大の特徴です。太陽の熱によって温められたワインは、樽の中でゆっくりと対流し、熟成が進みます。 数ヶ月から数年にも及ぶ長い熟成期間を経ることで、マデイラワインは、カラメルやドライフルーツ、ナッツなどを思わせる複雑で奥深い風味を醸し出していきます。それは、まるで長い年月をかけて太陽のエネルギーをたっぷりと吸収し、凝縮したかのような味わいです。このように、マデイラワインの独特な風味は、マデイラ島の風土と、伝統的なカンテイロ製法によって生み出されているのです。
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マデイラワインの製造法:エストゥファとは

ポルトガル領のマデイラ島。その温暖な地で生み出される酒精強化ワインこそ、マデイラワインです。マデイラワイン最大の特徴は、加熱熟成によって生み出される、他に類を見ない複雑な味わいです。太陽光に近い熱を利用し、ゆっくりと時間をかけて熟成させる伝統的な製法「カンテイロ」。一方で、人工的に熱を加え、熟成を促進させる方法も存在します。それが「エストゥファ」や「タンク熟成」と呼ばれる手法です。今回は、これらのうち、比較的短期間で熟成を進めることができる「エストゥファ」について詳しく見ていきましょう。「エストゥファ」は、屋根裏部屋や専用の部屋に設置されたタンクにワインを貯蔵し、温水パイプやヒーターなどを用いて、ゆっくりと時間をかけて加熱する方法です。この加熱熟成によって、マデイラワインは独特の風味を纏っていきます。ナッツやカラメル、ドライフルーツを思わせる香ばしい香りは、まさに熟成の賜物と言えるでしょう。 「エストゥファ」による熟成期間は、通常数か月から数年と、伝統的な「カンテイロ」と比べて短いことが特徴です。しかし、短期間であっても、加熱熟成によって、マデイラワイン特有の複雑な風味を引き出すことができるため、広く普及している手法となっています。