シェリー酒と三角関係?

シェリー酒と三角関係?

ワインを知りたい

先生、「シェリー・トライアングル」って聞いたことある?ワインの用語みたいだけど…

ワイン研究家

ああ、スペインのシェリー酒の産地を指す言葉だね。美味しいシェリー酒が造られることで有名だよ。では、どこの地域か、具体的にわかるかな?

ワインを知りたい

ええと…スペインの…何地方だったかな…

ワイン研究家

スペイン南部のアンダルシア地方にある「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」、「サンルカール・デ・バラメーダ」、「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」の3つの街が有名で、この3つの街を結ぶと三角形になることから「シェリー・トライアングル」と呼ばれているんだよ。

シェリー・トライアングルとは。

「シェリー・トライアングル」って言葉、ワインのシェリーについて使われるんだけど、スペインの南のアンダルシア地方にある3つの街から来てるんだって。その3つの街っていうのが、「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」、「サンルカール・デ・バラメーダ」、「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」ってとこ。で、この3つの街を線で結ぶと、あら不思議、三角形になるでしょ?だからシェリー・トライアングルって呼ばれてるんだってさ。

魅惑の fortified ワイン、シェリー酒

魅惑の fortified ワイン、シェリー酒

スペイン南部、太陽が燦燦と降り注ぐアンダルシア地方。その一角に位置するヘレスという街で、古くから人々を魅了してやまないお酒が造られています。それが、世界で唯一無二の製法で生み出される酒精強化ワイン、「シェリー酒」です。
シェリー酒最大の特徴は、何と言ってもその多様な味わいにあります。辛口でキリッとした飲み口のものから、まるで蜂蜜のように甘美で芳醇な風味のものまで、そのスタイルは実に様々です。これは、白ブドウから造られる辛口のワインに、醸造過程でブランデーを加えてアルコール度数を高めるという、シェリー酒特有の製法によるものです。
さらに、熟成方法の違いによっても味わいは大きく変化します。「フロール」と呼ばれる産膜酵母が、シェリー酒の表面を覆うようにして成長することで、独特の風味を醸し出します。このフロールの有無や、熟成期間の長短によって、シェリー酒は「フィノ」「マンサニージャ」「アモンティリャード」「オロロソ」といった具合に、細かく分類されていくのです。
このように、複雑な工程を経て生み出されるシェリー酒は、まさに職人技の結晶と言えるでしょう。その奥深い味わいは、世界中のワイン愛好家を虜にし、魅了し続けています。

分類 特徴
フィノ フロール影響下で熟成。淡い色合い、ドライな味わい。
マンサニージャ サンルカル・デ・バラメーダで造られるフィノ。潮風の影響で、より繊細な風味。
アモンティリャード フィノ熟成後、フロールを失い酸化熟成。琥珀色、ナッツ香、複雑な味わい。
オロロソ フロールをほとんど作らず酸化熟成。コクと深み、レーズンやナッツの香り。

シェリー・トライアングル:誕生の秘密

シェリー・トライアングル:誕生の秘密

スペイン南部、アンダルシア地方の陽光が降り注ぐ大地で生まれる fortified wine の sherry 。その独特の風味は、酒精強化によって生み出されるだけでなく、3つの街を結んでできる「シェリー・トライアングル」と呼ばれる特別な地域に由来しています。

「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」「サンルカール・デ・バラメーダ」「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」。この3つの街が織りなす三角形は、シェリー酒造りの聖地とも言えるでしょう。それぞれの街は、微妙に異なる気候風土と土壌を有しており、それが多種多様なシェリーを生み出す源泉となっています。

「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」は、トライアングルの中心に位置し、シェリーの中心地として知られています。土壌は白亜質で、albariza と呼ばれる白い土壌が広がっています。albariza は、雨水をよく蓄え、乾燥した気候でもブドウ栽培を可能にするため、繊細で複雑な味わいのシェリーの生産に適しています。

大西洋に面した「サンルカール・デ・バラメーダ」は、海の風が潮の香りを運びます。この潮風は、熟成中のシェリーに独特の風味を与え、まろやかで塩気を帯びた味わいのシェリーを生み出します。

一方、グアダレテ川の河口に位置する「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」は、湿度が高く、manzanilla と呼ばれる、よりドライで繊細な味わいのシェリーが生まれます。

このように、「シェリー・トライアングル」は、それぞれの街の個性とテロワールが、多様なシェリーのスタイルを生み出す、まさに「シェリーのゆりかご」と言えるでしょう。

特徴 シェリーのスタイル
ヘレス・デ・ラ・フロンテラ
(Jerez de la Frontera)
  • トライアングルの中心
  • 白亜質の土壌 (albariza)
  • 繊細で複雑な味わい
シェリーの中心地
サンルカール・デ・バラメーダ
(Sanlúcar de Barrameda)
  • 大西洋に面する
  • 潮風による影響
  • まろやかで塩気を帯びた味わい
エル・プエルト・デ・サンタ・マリア
(El Puerto de Santa María)
  • グアダレテ川の河口
  • 湿度が高い
manzanilla (ドライで繊細な味わい)

それぞれの街の個性と役割

それぞれの街の個性と役割

スペイン南部アンダルシア地方には、それぞれ個性的な街並みを形成し、シェリーづくりにおいて重要な役割を担う3つの街があります。

まず、「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」は、シェリーの聖地とも呼ばれ、数多くの生産者が集まるシェリーの中心地です。アンダルシア地方の奥まった内陸部に位置し、乾燥した気候が特徴です。この乾燥した気候は、シェリーの味わいの決め手となる、フロールと呼ばれる産膜酵母の生育に最適な環境を提供しています。

次に、大西洋に面した「サンルカール・デ・バラメーダ」は、潮風吹き抜ける港町です。海に近いため、ヘレス・デ・ラ・フロンテラに比べて穏やかで湿度の高い気候です。この影響を受け、サンルカール・デ・バラメーダでは、繊細で塩気を帯びた風味を持つシェリーが造られます

そして、「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」は、グアダレーテ川の河口に位置し、シェリーの熟成と輸出において重要な役割を担う街です。海に近く、湿度の高い環境が、シェリーの熟成をゆっくりと促し、まろやかで複雑な味わいを生み出します。

このように、それぞれの街の個性と役割によって、多様な味わいのシェリーが生み出されているのです。

都市名 地理 気候 特徴
ヘレス・デ・ラ・フロンテラ アンダルシア地方内陸部 乾燥 シェリーの中心地。フロール生育に最適な環境。
サンルカール・デ・バラメーダ 大西洋に面した港町 穏やかで湿潤 繊細で塩気を帯びた風味のシェリー。
エル・プエルト・デ・サンタ・マリア グアダレーテ川の河口 湿潤 シェリーの熟成と輸出の中心地。まろやかで複雑な味わいのシェリー。

トライアングルが織りなす多様な味わい

トライアングルが織りなす多様な味わい

スペイン南部、アンダルシア地方のヘレス。この街とサンルーカル・デ・バラメダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアの3都市を結ぶ地域は、その形から「シェリー・トライアングル」と呼ばれ、世界で唯一無二の酒精強化ワイン、シェリー酒の産地として知られています。 同じシェリー酒であっても、このトライアングル内のどこで造られたかによって、味わいは大きく異なってきます。
燦々と太陽が降り注ぐこの地のテロワールは実に多様性に富んでおり、場所によって土壌や気候も変化します。
例えば、石灰岩質土壌で育ったブドウからは、力強く骨格のしっかりとした味わいのシェリーが、一方、白亜質土壌で育ったブドウからは、繊細でエレガントな味わいのシェリーが生まれます。 また、海に近い場所では潮風の影響を受け、独特のミネラル香を持つシェリーに仕上がります。
そして、忘れてはならないのが、代々受け継がれてきた伝統と、生産者のたゆまぬ努力が生み出す技術です。ソレラシステムと呼ばれる独特の熟成方法や、フロールと呼ばれる酵母の膜を巧みに操ることで、複雑で奥深い味わいが生み出されるのです。
シェリー酒の魅力は、まさにこの多様性にあります。 まさに一期一会。一口ごとに新しい発見があるのも、シェリー酒の大きな楽しみです。

産地 土壌 気候 シェリーの味わい
ヘレス、サンルーカル・デ・バラメダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリア 石灰岩質土壌 日照量が多い 力強く骨格のしっかりとした味わい
ヘレス、サンルーカル・デ・バラメダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリア 白亜質土壌 日照量が多い 繊細でエレガントな味わい
エル・プエルト・デ・サンタ・マリア(海に近い場所) 潮風の影響を受ける 独特のミネラル香を持つ

旅するような気持ちで

旅するような気持ちで

「シェリー酒」という言葉を耳にしたことはありますか?スペイン南部アンダルシア地方の銘醸地で作られる、酒精強化ワインのことです。シェリー酒の魅力を最大限に味わうためには、「味わう場所」にもこだわってみてください。まるでスペインを旅するように、それぞれの土地の個性と結びついたシェリー酒の世界を探検してみましょう。

シェリー酒の生産地として有名な「ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ」「サンルーカル・デ・バラメダ」「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」の3都市を結ぶ地域は、通称「シェリー・トライアングル」と呼ばれています。

ヘレス・デ・ラ・フロンテーラは、シェリー酒の中心地として栄えてきた街です。白い壁とオレンジ色の屋根が立ち並ぶ美しい街並みを想像しながら、芳醇な香りの「フィノ」や「オロロソ」を味わってみてください。

サンルーカル・デ・バラメダは、海に面した港町です。潮風を感じながら、軽快な味わいの「マンサニーリャ」を楽めば、陽気な気分に包まれるでしょう。

エル・プエルト・デ・サンタ・マリアは、ガストロノミーの中心地として知られています。新鮮な魚介類と合わせて、コクのある「アモンティリャード」を堪能してみてください。

このように、シェリー酒は、その土地の風景や文化と密接に結びついています。それぞれの街の個性を想像しながらグラスを傾けることで、より一層シェリー酒の奥深い世界を楽しむことができるでしょう。

都市 特徴 おすすめのシェリー酒
ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ シェリー酒の中心地、白い壁とオレンジ色の屋根が美しい街並み フィノ、オロロソ
サンルーカル・デ・バラメダ 海に面した港町 マンサニーリャ
エル・プエルト・デ・サンタ・マリア ガストロノミーの中心地 アモンティリャード
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