白ワインの最高峰！バタール・モンラッシェの魅力

白ワインの最高峰！バタール・モンラッシェの魅力

ブルゴーニュの銘醸地

フランスきっての銘醸地として名高いブルゴーニュ地方。その中でも特に有名なコート・ド・ボーヌ地区の南部には、ピュリニィ・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村という二つの村が存在します。この二つの村にまたがる緩やかな丘陵地帯こそ、世界最高峰の白ワインを生み出すと言われる特級畑「バタール・モンラッシェ」です。「バタール」とはフランス語で「私生児」を意味し、その名の由来は、かつてこの地を相続した騎士が、正式な息子と私生児に土地を分割したという言い伝えに由来すると言われています。すなわち、「バタール・モンラッシェ」とは「モンラッシェの落とし子」という意味を持つのです。

「モンラッシェの落とし子」と少々複雑な由来を持つ「バタール・モンラッシェ」ですが、その品質は「落とし子」と呼ぶにはあまりにも偉大です。ブドウは、太陽の光をふんだんに浴びることができる南東向きの斜面に植えられており、水はけのよい石灰質の土壌とあいまって、力強く複雑な味わいのブドウを育みます。

この地で造られる白ワインは、シャルドネ種というブドウから作られます。黄金色に輝くそのワインは、芳醇な果実香と濃厚な樽の香りが特徴で、コクと深みがありながらも、エレガントで洗練された味わいです。世界中のワイン愛好家を魅了してやまない「バタール・モンラッシェ」は、まさにブルゴーニュの、ひいてはフランスの誇りと言えるでしょう。

恵まれたテロワール

– 恵まれたテロワール

ブルゴーニュ地方、ピュリニー・モンラッシェ村に位置する「バタール・モンラッシェ」。この畑は、その名の通り、世界最高峰の白ワイン産地として名高い「モンラッシェ」の隣に位置し、多くのワイン愛好家を魅了しています。

バタール・モンラッシェの畑は、緩やかな南東向きの斜面にあります。この斜面は、標高約240～250メートルに位置し、ブドウ栽培に理想的な日照量と気温をもたらします。

土壌は、石灰岩を多く含んだ褐色の土壌が広がっています。この石灰岩質の土壌は、水はけが良く、ブドウの根が健全に育つのに最適な環境です。また、モンラッシェと比べると、粘土質を多く含んでいることも特徴です。この粘土質が、ブドウに豊富な栄養分と水分を供給し、力強く、複雑な味わいのワインを生み出すと言われています。

こうした恵まれたテロワールを持つバタール・モンラッシェは、モンラッシェに匹敵する、あるいは、モンラッシェとは異なる個性を持つ偉大な白ワインを生み出す畑として、世界中のワイン愛好家から注目を集めているのです。

シャルドネから造られる偉大な白ワイン

– シャルドネから生まれる至高の一本フランス・ブルゴーニュ地方、コート・ド・ボーヌ地区の丘陵地帯に、世界で最も高価な白ワインを生み出す村、ピュリニー・モンラッシェが存在します。その中でもひときわ誉れ高く、特級畑の頂点に君臨するのが「モンラッシェ」です。そして、このモンラッシェの畑を、「 Chevalier-Montrachet（シュヴァリエ・モンラッシェ）」と「Bâtard-Montrachet（バタール・モンラッシェ）」という二つの特級畑が東西に分け合っています。バタール・モンラッシェで栽培が許されているブドウ品種は、国際的に高く評価されている白ブドウ品種、「シャルドネ」ただ一つです。この地の石灰質土壌と恵まれた日照は、シャルドネに凝縮した果実味と、複雑なアロマをもたらします。熟した果実を思わせる風味に加え、ミネラル、蜂蜜、ナッツ、バターなどを思わせる香りが、まるで芸術作品のように複雑に絡み合い、唯一無二の味わいを生み出します。口に含むと、豊かな果実味が広がり、しっかりとした酸が骨格を与えています。ワインは、力強さを感じさせながらも、滑らかでエレガントな口当たりが特徴です。そして、長期熟成によってさらに複雑味と深みが増し、長い年月を経て真価を発揮する、まさに「偉大な白ワイン」と呼ぶにふさわしいポテンシャルを秘めているのです。

造り手による味わいの違いを楽しむ

ブルゴーニュ地方の銘醸地として名高いバタール・モンラッシェ。この地は、単一の畑でありながら複数の生産者が区画を所有しているという、他に類を見ない特徴を持っています。そのため、同じバタール・モンラッシェの名を冠していても、生産者によって、あるいは区画の場所によって、ワインの味わいは千差万別です。
丘陵地の斜面上部で造られるワインは、水はけが良く、ブドウの果皮が厚くなる傾向にあります。その結果、ミネラルが豊富で、シャープな酸味が際立つ、力強い印象のワインが生まれます。一方、斜面下部の区画では、土壌に水分や養分が豊富に含まれているため、ブドウはゆっくりと成熟します。こうして生まれるワインは、果実味が豊かで、コクとまろやかさを兼ね備えた、リッチなスタイルとなる傾向があります。
このように、バタール・モンラッシェは、それぞれの生産者の個性と、テロワールと呼ばれる土地の個性が織りなす、多様な味わいを楽しむことができる、まさにブルゴーニュワインの奥深さを象徴するワインと言えるでしょう。

至福の体験をもたらす一本

「白ワインの王様」と称されるバターリ・モンラッシェ。世界最高峰の白ワインとして、多くの人々を魅了し続けています。
その魅力は、何と言っても芳醇で複雑な香りにあります。グラスに注いだ瞬間から、熟した果実や白い花、蜂蜜やナッツ、バターやスパイスなど、様々な香りが複雑に絡み合い、豊かな芳香が辺り一面に広がります。
口に含むと、濃厚な果実味と、しっかりとした酸味、ミネラル感が絶妙なバランスで口の中に広がり、長い余韻が楽しめます。その味わいは、まさに至福のひととき。特別な日のディナーや、大切な人との記念日など、忘れられない時間を演出してくれるでしょう。
バターリ・モンラッシェは、長期熟成にも向くワインとしても知られています。時を経るごとに味わいに深みが増し、より複雑で円熟した味わいへと変化していきます。そのため、自分へのご褒美として、じっくりと時間をかけて味わうのもおすすめです。大切に保管し、特別な日に開ける喜びもまた格別です。