気候 ワイン造りを助ける風?ケープドクターの秘密
- 南アフリカワインの守護者「ケープドクター」—あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、南アフリカでワイン造りを行う人々にとっては、なくてはならない存在です。特に、西ケープ州に広がるブドウ畑にとって、この風はまさに守護者と呼ぶにふさわしい役割を担っています。ケープドクターとは、南アフリカのケープタウン周辺で、特に夏季に吹き荒れる強風のことを指します。その名の由来は、かつてヨーロッパから船でケープタウンにやってきた人々が、この風がもたらす乾燥した空気によって、船内に蔓延していた伝染病が治ったと信じたことに由来します。ブドウ畑にとって、この強風は時に厄介者とみなされることもあります。しかし、同時に多くの恩恵をもたらす存在でもあるのです。 まず、ケープドクターは、ブドウの木に発生しやすい様々な病気を防ぐ効果があります。湿気を含んだ空気を吹き飛ばし、ブドウ畑を乾燥させることで、カビの発生や病気の蔓延を抑制するのです。さらに、この風は、ブドウの品質向上にも貢献しています。 強風はブドウの木にストレスを与えるため、その分、果実の味わいが凝縮されるのです。このように、ケープドクターは南アフリカワインの品質を支える重要な要素の一つと言えるでしょう。次回は、南アフリカワインを味わう際に、この風の存在を思い出してみてください。
