日本生まれの白ワイン用ぶどう品種:リースリング・フォルテ

日本生まれの白ワイン用ぶどう品種:リースリング・フォルテ

ワインを知りたい

先生、「リースリング・フォルテ」って日本のぶどうの品種なんですか?

ワイン研究家

いい質問だね!「リースリング・フォルテ」は、日本の会社が作った、日本で生まれたぶどうの品種だよ。でも、外国のぶどうの品種も使っているんだ。

ワインを知りたい

外国のぶどうの品種も使っているんですか?

ワイン研究家

そうなんだ。「リースリング・フォルテ」は、「リースリング」という外国のぶどうと、日本のぶどうの「甲州三尺」を掛け合わせて作られたんだよ。だから、両方の特徴を受け継いでいるんだね。

リースリング・フォルテとは。

「リースリング・フォルテ」というワインの言葉は、日本で作られたぶどうの品種のことです。このぶどうは、1983年にサントリーという会社が、日本の昔からのぶどうである「甲州三尺」と「リースリング」というぶどうをかけ合わせて作りました。リースリングというぶどうは、日本では育てるのが難しく、実がなるのも遅くて、たくさん収穫することもできませんでした。そこで、日本の気候に強い「甲州三尺」と組み合わせることで、育てやすくしました。このぶどうからできるワインは、爽やかで香りが良いのが特徴です。

日本の風土が生んだ交配品種

日本の風土が生んだ交配品種

日本のワイン造りの歴史において、新たな味わいを生み出す試みは、品種改良という形で進められてきました。その中でも、世界的に有名な白ぶどう品種リースリングと、日本の固有品種である甲州三尺を交配させて誕生した「リースリング・フォルテ」は、日本ワインの可能性を広げる存在として注目されています。

1983年、サントリーによって開発されたこのぶどうは、その名の通り、リースリングの華やかな香りと、甲州三尺が持つ日本の風土への適応能力を受け継いでいます。リースリングは、ドイツ原産の白ぶどう品種で、柑橘系の爽やかな香りと、蜂蜜のような甘い香りが特徴です。一方、甲州三尺は、日本の在来種であり、日本の高温多湿な気候にも耐える強さと、繊細な味わいが持ち味です。

リースリング・フォルテは、両者の特性を受け継ぎ、日本の風土に最適な白ワイン用ぶどうとして、栽培が進められています。柑橘系の果実や白い花を思わせる香りに、ミネラル感も感じられ、日本食との相性も抜群です。

近年、日本ワインの品質向上は目覚ましく、世界からも注目を集めています。リースリング・フォルテは、日本独自のぶどう品種として、さらなる可能性を秘めていると言えるでしょう。

品種名 特徴 由来
リースリング・フォルテ 柑橘系や白い花の香り、ミネラル感
日本食に合う
1983年、サントリーが開発
リースリングと甲州三尺の交配
リースリング 柑橘系と蜂蜜の香り ドイツ原産
甲州三尺 繊細な味わい
日本の風土に強い
日本在来種

リースリングの華やかな香りを継承

リースリングの華やかな香りを継承

「リースリング・フォルテ」は、その名の通り、リースリング種本来の華やかでフルーティーな香りを強く受け継いだワインです。グラスに注いだ瞬間から、柑橘系の果物を思わせる爽やかな香りと、白い花束を思わせる甘やかな香りが豊かに広がり、飲む人を魅了します。蜂蜜を思わせる甘い香りは、ワインに奥行きと複雑さを与えています。
リースリング種は、その複雑な香りの構成から、世界中で様々な料理と楽しまれていますが、繊細な味わいの日本料理との相性も抜群です。天ぷらや寿司など、素材本来の味を活かした料理との組み合わせは、互いの持ち味を引き立て合い、忘れられない食事の時間を演出してくれるでしょう。
リースリング・フォルテは、リースリング種の魅力を存分に楽しめる、まさに「フォルテ(強い)」な一本と言えるでしょう。

特徴 詳細
香り 柑橘系、白い花束、蜂蜜を思わせる甘い香り
味わい 繊細で複雑、リースリング種の魅力を存分に楽しめる
料理との相性 日本料理(天ぷら、寿司など、素材本来の味を活かした料理)

甲州三尺の強さと融合

甲州三尺の強さと融合

リースリングは、気品あふれる香りと味わいで「ワインの貴公子」と称され、世界中で愛されている品種です。しかし、その繊細さゆえに栽培は容易ではなく、天候に左右されやすく収量も安定しないという側面がありました。そこで誕生したのが、この「リースリング・フォルテ」です。日本の風土に根ざした強靭なぶどう品種である「甲州三尺」をリースリングと掛け合わせることで、栽培の難しさという課題を克服しました。

甲州三尺は、日本の高温多湿な気候にも負けずに育つ、まさに日本の風土が生んだぶどうです。この品種の持つ強靭な生命力は、リースリング・フォルテにも受け継がれています。病気に強く、毎年安定して質の高いぶどうを実らせるため、栽培者にとっては心強い品種と言えるでしょう。そして、そのぶどうから造られるワインは、リースリング由来の華やかな香りを持ちながらも、日本の風土を感じさせる奥深い味わいに仕上がっています。気候条件に左右されやすいリースリングの弱点を克服し、日本のテロワールを表現する、まさに「強さと融合」を体現したワインと言えるでしょう。

項目 内容
品種名 リースリング・フォルテ
親品種 リースリング × 甲州三尺
特徴 ・リースリングの気品あふれる香りと味わいを持ちながら、日本の風土を感じさせる奥深い味わい
・甲州三尺由来の強靭な生命力を持ち、病気に強く、安定した収量が見込める
開発の背景 ・リースリングは栽培が難しく、天候に左右されやすいという課題があった
・日本の風土に適した、より栽培しやすい品種が求められていた

フレッシュでバランスの取れた味わい

フレッシュでバランスの取れた味わい

リースリング・フォルテという品種から生まれるワインは、みずみずしい果実を思わせる爽やかな風味で多くの人を魅了しています。
一口口にすると、まるでみかんやレモンを食べた時のような、心地よい酸味が感じられます。
この酸味は決して強すぎることはなく、ワインが持つほのかな甘みと調和し、絶妙なバランスを生み出しているのです。
後味は驚くほどすっきりとしており、和食のような繊細な味付けの料理とも合わせやすいように計算されています。
もちろん、和食だけでなく、様々な料理との相性を考慮して造られているため、どんな料理にも寄り添う、懐の深い味わいと言えるでしょう。

特徴 詳細
風味 みずみずしい果実を思わせる爽やかな風味
酸味 みかんやレモンを思わせる心地よい酸味、甘みとのバランスが良い
後味 すっきりとしており、和食にも合う
相性 和食を含む様々な料理に合う懐の深い味わい

国産ワインの新たな可能性

国産ワインの新たな可能性

近年、日本のワイン造りの技術はめざましい発展を遂げており、国内外から高い評価を受けるワインが増えています。中でも、「リースリング・フォルテ」は、日本の風土と世界的な人気を誇るブドウ品種「リースリング」が出会い生まれた、まさに日本ワインの進化を象徴する一本と言えるでしょう。
リースリングは、ドイツをはじめとする冷涼な地域で栽培されている、白い花のような香りと、みずみずしい酸味が特徴のブドウ品種です。日本では、冷涼な気候の地域で栽培が盛んに行われており、その土地の気候風土を活かした、個性豊かなワインが生み出されています。
「リースリング・フォルテ」は、その名の通り、力強さを兼ね備えた味わいが特徴です。柑橘系の爽やかな香りに加え、蜂蜜やスパイスを思わせる複雑な香りが広がります。口に含むと、いきいきとした酸味と、ふくよかな果実味が感じられ、長期熟成にも耐えうる、奥深い味わいを持ち合わせています。その品質の高さは、国内外の様々なワインコンクールで認められており、数々の賞を受賞しています。
「リースリング・フォルテ」は、日本ワインの可能性を示す、まさに先駆者的な存在と言えるでしょう。今後も、日本独自の気候風土と、優れた醸造技術によって生み出される、個性豊かな日本ワインに、ますます期待が高まります。

特徴 詳細
ブドウ品種 リースリング
産地 日本 (冷涼な気候の地域)
味わい 力強い味わい、柑橘系の爽やかな香り、蜂蜜やスパイスを思わせる複雑な香り、いきいきとした酸味、ふくよかな果実味、長期熟成に耐えうる奥深い味わい
受賞歴 国内外の様々なワインコンクールで受賞
その他 日本ワインの進化を象徴する一本、日本ワインの可能性を示す先駆者的な存在
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