シャブリ随一の力強さ、グラン・クリュ「ブーグロ」の魅力
ワインを知りたい
先生、「ブーグロ」ってシャブリのワインの産地で聞いたことがあるんですけど、どんなところなんですか?
ワイン研究家
いい質問だね!ブーグロはフランスのブルゴーニュ地方にあるシャブリという有名な白ワインの産地の中でも、特に優れたぶどう畑の1つなんだよ。実は、畑の場所によってワインの味が変わるんだけど、ブーグロはどんな味がするかわかるかな?
ワインを知りたい
えーっと、シャブリは飲んだことあるけど、ブーグロは飲んだことないから味が想像できないです…
ワイン研究家
そうか。ブーグロはね、他のシャブリのワインに比べて、味が濃くて、コクがあるってよく言われているんだ。機会があったら、飲んでみてごらん!
ブーグロとは。
「ブーグロ」は、フランスのブルゴーニュ地方にあるシャブリという有名な白ワインの産地の中でも、特に優れたぶどう畑の一つです。シャブリの特級畑の中でも最も西に位置し、標高130メートルから170メートルの南西に面した斜面に広がっています。この畑でできるワインは、濃厚で豊かな味わいのものが多く、栽培面積は15.79ヘクタールです。ちなみに、シャブリにはブーグロ以外にも、レ・プルーズ、ヴォーデジール、グルヌイユ、ヴァルミュール、レ・クロ、ブランショという6つの特級畑があります。ブーグロで作られるワインは、シャルドネという種類のぶどうだけを使い、白ワインのみが造られています。
シャブリの頂点、グラン・クリュ
フランスの銘醸地として名高いブルゴーニュ地方。その中でも、シャブリはキリッとした辛口の白ワインで世界中にその名を轟かせています。シャブリワインの特徴は、何と言ってもそのミネラル感あふれる味わいです。この味わいの秘密は、シャブリ地方特有の石灰質土壌にあります。 太古の昔、この地は海でした。そのため、土壌には牡蠣などの貝殻が堆積し、独特の石灰質土壌を形成しました。 この石灰質土壌こそが、シャブリワインに独特のミネラル感と味わいを生み出すのです。
シャブリには、畑の品質を評価する格付けがあり、その頂点に立つのが「グラン・クリュ」です。グラン・クリュは、「特級畑」を意味し、シャブリの中でも特に優れた区画だけに与えられた称号です。 わずか7つしかないグラン・クリュは、いずれも南向きの斜面に位置し、太陽の光をふんだんに浴びて育ったブドウから造られます。 グラン・クリュのワインは、他のシャブリワインとは一線を画す、複雑で深みのある味わいを持ち、長期熟成にも向いています。シャブリワインの魅力を最大限に堪能したいなら、グラン・クリュを選ぶことをおすすめします。
項目 | 内容 |
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産地 | フランス ブルゴーニュ地方 シャブリ |
特徴 | キリッとした辛口の白ワイン ミネラル感あふれる味わい |
土壌 | 石灰質土壌 (由来: 太古の海の貝殻の堆積) |
格付け | グラン・クリュ (特級畑) – わずか7つのみ – 南向きの斜面に位置 – 複雑で深みのある味わい – 長期熟成に最適 |
7つのグラン・クリュの一つ、ブーグロ
ボルドー地方メドック地区には、格付けで最高峰の「第一級格付け」を誇るシャトーが5つ存在します。その誉れ高いシャトーのうちの一つ、シャトー・ムートン・ロートシルトが位置するのが、今回ご紹介する「ブーグロ」です。 ブーグロは、メドック地区の7つのグラン・クリュと呼ばれる優れたワイン生産地のなかで、最も西に位置しています。 ジロンド川の河口にほど近く、標高は130メートルから170メートルほど。南西に緩やかに傾斜した斜面は、他のグラン・クリュと比較しても、穏やかな日差しに恵まれています。
土壌は、水はけの良い石灰質土壌が主体です。 この石灰質土壌に、粘土質の層が厚く堆積していることが、ブーグロの大きな特徴と言えるでしょう。 この粘土質の層は、ブドウの根が地中深くまで伸びるのを助け、豊富なミネラル分を吸収することを可能にしています。 そのため、ブーグロで産まれるワインは、しっかりとした骨格を持ちながらも、まろやかで複雑な味わいを持ち合わせています。 力強さと繊細さを併せ持つその味わいは、まさに「鉄拳を velvet のグローブに包んだようだ」と評されることもあるほどです。
項目 | 詳細 |
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地区 | メドック地区(ブーグロ) |
格付けシャトー数 | 第一級格付け x 1 (シャトー・ムートン・ロートシルト) |
グラン・クリュ | 7つのグラン・クリュの最も西 |
標高 | 130~170m |
斜面 | 南西に緩やかに傾斜 |
日当たり | 良好 |
土壌 | 水はけの良い石灰質土壌(粘土質の層が厚く堆積) |
ワインの特徴 | しっかりとした骨格とまろやかで複雑な味わい |
力強さと finesse の融合
フランス・ボルドー地方のメドック地区には、最高級ワインを生み出す5つのシャトー「五大シャトー」が存在します。その中でも、「力強さと finesse の融合」と称されるのが、シャトー・ブーグロです。力強いとは、一般的にボルドーワインのスタイルを表現する際に使われる言葉ですが、ブーグロのワインは、同じ五大シャトーと比較しても、その力強さが際立っています。
グラスに注がれたブーグロのワインからは、まず柑橘系の果実や白い花を思わせる華やかな香りが立ち上ります。そして、時間をかけてゆっくりと香りを探っていくと、蜂蜜やナッツのような複雑で奥深い香りが顔を出します。口に含むと、しっかりとした酸味とミネラル感が広がり、豊かな果実味との絶妙なバランスが楽しめます。この複雑な味わいの要素が調和することで、ブーグロのワインは長期熟成に耐えうるポテンシャルを秘めているのです。10年、20年と歳月を重ねるごとに、その味わいはさらに深みを増し、円熟したブーグロならではの、至福のひとときを与えてくれるでしょう。
特徴 | 詳細 |
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スタイル | 力強さとフィネスの融合 (特に力強さが際立つ) |
香り | ・柑橘系の果実や白い花 ・蜂蜜やナッツ |
味わい | ・しっかりとした酸味とミネラル感 ・豊かな果実味とのバランス |
熟成 | 長期熟成に耐えうるポテンシャル (10年、20年と熟成することで深みが増す) |
ブーグロを味わう
– ブーグロを味わうフランスの銘醸地、ボルドー地方に広がるブドウ畑から生まれるブーグロワイン。その魅力は、魚介類との相性の良さだけにとどまりません。軽やかな味わいの鶏肉料理や、風味豊かな豚肉料理など、様々な料理を引き立てる懐の深さを持っています。しかし、ブーグロワインが真価を発揮するのは、少し寝かせてから。若いうちはやや硬さが感じられるブーグロワインですが、熟成を経ることで、その味わいは大きく変化します。角が取れてまろやかになり、複雑な香りがより一層開いていくのです。グラスに注げば、熟した果実やスパイスを思わせる芳醇な香りがふわりと広がり、口に含めば、豊かな風味が口いっぱいに広がります。そして、長い余韻が至福のひとときを演出してくれるでしょう。豊かな時間と共に変化していく、その奥深い味わいを、ぜひ体験してみてください。
特徴 | 詳細 |
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産地 | フランス ボルドー地方 |
味わい | 軽やか |
相性 | 魚介類、鶏肉料理、豚肉料理 |
熟成による変化 | – 若いうち: やや硬い – 熟成後: まろやか、複雑な香り、熟した果実やスパイスの香り、豊かな風味、長い余韻 |
他のグラン・クリュとの比較
シャブリ地方には7つのグラン・クリュが存在し、それぞれが独自の個性を持つワインを生み出しています。ブーグロは、その中でも特に力強く、しっかりとした構成を持つワインを生み出すことで知られています。
ブーグロのワインは、同じグラン・クリュであるレ・クロやヴォーデジールとは対照的なスタイルを持っています。レ・クロのワインは繊細でエレガントな味わいが特徴であり、一方、ヴォーデジールのワインは華やかでフローラルな香りが魅力です。このように、同じグラン・クリュでありながら、異なる個性を持つワインが生まれるのは、シャブリ地方のテロワールの多様性を表していると言えるでしょう。
7つのグラン・クリュのワインを飲み比べてみることで、それぞれの個性の違いを明確に感じ取ることができます。ブドウの品種は同じシャルドネであっても、土壌や気候などのテロワールの微妙な違いが、ワインの味わいに大きな影響を与えていることを実感できるでしょう。
力強い味わいのワインを求めるならブーグロを、繊細でエレガントなワインを求めるならレ・クロを、華やかでフローラルなワインを求めるならヴォーデジールを選ぶなど、自身の好みに合わせてグラン・クリュのワインを選び、シャブリのテロワールの奥深さを堪能してみてはいかがでしょうか。
グラン・クリュ | 特徴 |
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ブーグロ | 力強く、しっかりとした構成 |
レ・クロ | 繊細でエレガントな味わい |
ヴォーデジール | 華やかでフローラルな香り |