黒ぶどう

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ジンファンデル: アメリカを代表するブドウ品種

ジンファンデルは、アメリカ合衆国カリフォルニア州を中心に栽培されている黒ブドウの品種です。温暖な気候を好み、太陽の光をたっぷり浴びて育ちます。その果皮は濃く、黒に近い紫色をしています。この濃い果皮から生まれるワインは、深いルビー色をしており、力強く濃厚な味わいが特徴です。 ジンファンデルの魅力は、その豊かな果実味にあります。熟したプラムやブラックベリーを思わせる濃厚な香りに加え、しばしば黒胡椒やシナモンなどのスパイスの香りが感じられます。口に含むと、凝縮された果実の甘味と、しっかりとしたタンニンが広がります。アルコール度数が高めのものが多く、余韻には心地よい苦味も感じられます。 ジンファンデルは、単一品種で醸造されることが多く、その濃厚な味わいをストレートに楽しむことができます。また、その力強さを生かして、他の品種とブレンドされることもあります。ブレンドすることで、味わいに複雑性が加わり、より奥行きのあるワインに仕上がります。 近年では、ジンファンデルの多様なスタイルが楽しまれるようになってきました。果実味豊かでフルーティーなスタイルから、長期熟成に耐えうる複雑で重厚なスタイルまで、その味わいは実に様々です。世界中のワイン愛好家を魅了し続けるジンファンデルは、これからも進化を続ける注目の品種と言えるでしょう。
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ポルトガルワインの魅力!土着品種「ジャエン」の魅力

ポルトガルといえば、温暖な気候と肥沃な大地に恵まれた、個性豊かなワインの産地として有名です。数々のブドウ品種の中でも、ひときわ興味深い存在感を放つのが「ジャエン」という黒ブドウです。 主に国の北部、ドウロ川上流のダン地方で栽培されているこの品種は、その味わいに、ポルトガルの燦々と降り注ぐ太陽の恵みを存分に感じることができます。濃厚な果実味と力強いタンニンが特徴で、太陽の光をたっぷり浴びて熟した果実を思わせる、ふくよかな甘みと芳醇な香りが口いっぱいに広がります。 しかし、ただ力強いだけではありません。「ジャエン」は、太陽の光を浴びて育まれた芳醇な香りと、しっかりとした骨格を持ちながらも、どこか繊細で洗練された印象を与えます。 この複雑で奥深い味わいは、まさにポルトガルのテロワールが生み出した芸術と言えるでしょう。力強さと繊細さを兼ね備えた「ジャエン」から造られるワインは、他の品種では味わえない、唯一無二の魅力を秘めています。
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ブルガリアの秘宝!ワイン品種メルニックの魅力

- 黒ブドウ品種メルニックとは メルニックは、ブルガリア南西部に位置するメルニックという街を原産とする黒ブドウ品種です。この街は、ギリシャとの国境に近い温暖な地域に位置しています。メルニックという名前は、この地域で古くからワイン造りが行われてきたことに由来し、街の名前自体もブドウ品種にちなんで名付けられたと言われています。 メルニックは、その力強いタンニンと豊かな果実味、そして滑らかな口当たりで知られています。この味わいは、メルニックが栽培される温暖な気候と、水はけの良い土壌によって生まれます。完熟したメルニックからは、プルーンやブラックベリー、チョコレートを思わせる複雑な香りが感じられます。 メルニックから造られるワインは、ブルガリアを代表するワインの一つとして国際的に高く評価されています。力強く濃厚な味わいの赤ワインは、熟成によってさらに複雑さを増し、長い間楽しむことができます。近年では、メルニックを使用したロゼワインや、他の品種とブレンドしたワインも造られるようになり、その多様性にも注目が集まっています。
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ポルトガルの個性派!バーガを知る

ワインの世界は、本当に様々な種類のぶどうによって彩られています。その中でも、ポルトガルで生まれた黒ぶどう品種「バーガ」は、他の品種にはない個性と魅力を秘めています。今回は、このあまり知られていない「バーガ」という品種に焦点を当て、その特徴や魅力について探っていきましょう。 バーガは、ポルトガル南部の温暖な地域が原産の黒ぶどう品種です。果皮が厚く、色の濃い果実を実らせるのが特徴です。この果皮の厚さによって、バーガから造られるワインは、深い色合いと力強いタンニンを持つ傾向にあります。口に含むと、熟したプラムやブラックベリーを思わせる濃厚な果実味が広がります。また、スパイスやチョコレートを思わせる複雑な香りも感じられ、長い余韻を楽しむことができます。 バーガは、単独で醸造されることもあれば、他の品種とブレンドされることもあります。ポルトガルでは、同じポルトガル原産の品種であるトウリガ・ナショナルなどとブレンドして、力強く複雑な赤ワインを生み出しています。近年では、その個性的な味わいが世界的に注目を集めており、ポルトガル以外の国々でも栽培されるようになっています。 ポルトガルの大地と太陽の恵みをいっぱいに受けて育ったバーガは、まだ広くは知られていないものの、秘めたる可能性を秘めた品種と言えるでしょう。もし、ワインショップで見かけることがあれば、ぜひ一度試してみて下さい。きっと、その力強く複雑な味わいに魅了されることでしょう。
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奥深い味わいのワインを生む、シュペートブルグンダーの魅力

- 歴史を紐解く「シュペートブルグンダー」。耳慣れない響きを持つこの言葉は、世界的に有名な黒ブドウ品種「ピノ・ノワール」のドイツにおける呼び名です。その歴史は古く、9世紀にまで遡ります。当時の皇帝、カロリング家のカール3世がこのブドウの苗木をブルゴーニュ地方からボーデン湖畔へと持ち込んだことが、シュペートブルグンダー栽培の始まりとされています。「シュペート」は「遅い」、「ブルグンダー」は「ブルゴーニュの」という意味を持ちます。その名の通り、シュペートブルグンダーは他の品種に比べて成熟が遅いという特徴があります。そのため、温暖な気候で丁寧に栽培する必要があるのです。ボーデン湖畔は、ドイツ国内でも温暖な地域として知られています。湖から発生する霧が、ブドウの木を霜害から守ってくれるのです。こうして育まれたシュペートブルグンダーは、繊細で複雑な味わいを持ち、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。
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濃厚な味わいの影の立役者 アリカンテ・ブーシェ

太陽の恵みをたっぷり受けて育つ黒ブドウ、アリカンテ・ブーシェ。温暖な地域で栽培され、その実は太陽の光を浴びて深い色合いを帯びます。まるで熟したルビーのように輝くその果皮は、アリカンテ・ブーシェの特徴です。 この黒ブドウから造られるワインもまた、その色合いに負けない魅力を持っています。深い赤色に染まったワインは、力強く濃厚な味わいを持ち、多くの人を魅了します。太陽の光をいっぱいに浴びて育ったアリカンテ・ブーシェは、芳醇な香りと豊かな味わいをワインにもたらし、特別な一杯を生み出すのです。
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個性豊かなジョージアワイン:シャヴカピトの魅力

コーカサス山脈の麓に広がる肥沃な土地、黒海に面したジョージア。8000年以上もの歴史を持つワイン発祥の地として知られるこの地で、古くから人々に愛されてきたブドウ品種の一つが、シャヴカピトです。 その名前は『黒い茎のブドウ』を意味し、力強い生命力を思わせるような深い色合いが特徴です。 ジョージアは、世界最古のワイン生産国の一つとして知られており、その歴史は紀元前6000年頃まで遡るとされています。 温暖な気候と肥沃な土壌に恵まれたこの地域では、多種多様なブドウ品種が栽培され、個性豊かなワインが生み出されてきました。 シャヴカピトは、ジョージアの土着品種の中でも特に古くから栽培されている品種の一つであり、その起源は古代にまで遡ると考えられています。 黒海沿岸の温暖な地域に広がる丘陵地帯は、シャヴカピトの栽培に最適な環境です。 太陽の光をたっぷりと浴びて育ったブドウは、凝縮した果実味と豊かな香りを持ち、力強い味わいの赤ワインを生み出します。 シャヴカピトから造られるワインは、しっかりとしたタンニンと豊かな酸味、そして黒系果実やスパイスを思わせる複雑な風味が特徴です。 近年、世界的にジョージアワインへの注目が高まっており、その個性的な味わいが高く評価されています。 シャヴカピトは、ジョージアの長い歴史と豊かな自然が生み出した、まさに「黒海とカフカスの恵み」と言えるでしょう。
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個性派ワインを生む、コルシカ島のシャカレッロ

南フランスの地中海に浮かぶ美しい島、コルシカ島。温暖な気候と豊かな太陽の光を浴びて育つ、個性的なブドウ品種が数多く存在します。その中でも、「シャカレッロ」は、コルシカ島生まれの黒ブドウ品種として知られています。 コルシカ島では、古くから力強く濃厚な味わいの赤ワインを生み出すブドウ品種が多く栽培されてきました。しかし、シャカレッロは、それらの品種とは一線を画す、比較的軽やかで繊細な味わいのワインを生み出す特徴があります。 口に含むと、赤い果実やハーブ、スパイスを思わせる複雑なアロマが広がります。しっかりとした骨格を持ちながらも、滑らかなタンニンと心地よい酸味とのバランスがとれており、エレガントな印象を与えます。 コルシカ島のテロワールを表現する、個性豊かなブドウ品種「シャカレッロ」。その繊細で複雑な味わいは、多くのワイン愛好家を魅了し続けています。
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個性派オーストリアワイン:ザンクト・ラウレントの魅力

オーストリアは古くからワイン造りが盛んな国として知られています。多様な土壌と気候に恵まれたこの地では、世界的に有名な品種から、この地でしか出会えない珍しい品種まで、様々なブドウが栽培されています。その中でも、まだあまり知られていませんが、近年、ワイン愛好家たちの間で静かに注目を集めているのが、「ザンクト・ラウレント」という黒ブドウ品種です。 ザンクト・ラウレントは、オーストリアの隣国、ドイツで生まれたと言われています。その起源ははっきりとしていませんが、19世紀初頭には既にオーストリアで栽培されていたという記録が残っています。オーストリアの気候や土壌に非常によく適応し、特にニーダーエスターライヒ州やブルゲンラント州といった地域で高品質なワインを生み出しています。 ザンクト・ラウレントから造られるワインは、深みのあるルビー色をしています。グラスに注ぐと、ブラックチェリーやプラム、ブラックベリーを思わせる濃厚な果実の香りが広がります。口に含むと、熟した果実の 풍부한 풍미 が口いっぱいに広がり、わずかに感じるスパイシーな後味が、複雑で心地よい余韻を生み出します。 しっかりとした骨格を持ちながらも、まろやかなタンニンと豊かな果実味が特徴のザンクト・ラウレントは、牛肉料理やジビエ、熟成したチーズなど、風味の強い料理との相性が抜群です。また、熟成するにつれて複雑さが増し、より深みのある味わいを楽しむことができます。まだあまり知られていない「ザンクト・ラウレント」。ぜひ一度、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
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ジョージアのブドウ王、サペラヴィの魅力

- 黒ブドウ、サペラヴィとは「色をつける」という意味を持つ名前を持つサペラヴィは、その名の通り色の濃い黒ブドウ品種です。ジョージア、特にカヘティ地方を原産地とし、その深い色合いと豊かな味わいで知られています。サペラヴィから造られるワインは、深いルビー色と濃厚な果実味が特徴です。プラムやブラックチェリーを思わせる濃厚な香りに加え、黒コショウやスパイスを思わせるスパイシーなニュアンスも感じられます。しっかりとしたタンニンと酸味も持ち合わせており、長期熟成にも向いている品種です。ジョージア国内では、サペラヴィは単一品種で醸造されることが多く、フルボディで力強いスタイルの赤ワインを生み出します。また、伝統的なクヴェヴリと呼ばれる甕で熟成されたサペラヴィワインは、複雑な香りと独特の風味を持ち、世界中のワイン愛好家を魅了しています。ジョージア国内で最も多く栽培されているだけでなく、近隣諸国でもその人気は高まっており、まさにジョージアのブドウ王と呼ぶにふさわしい存在感を放っています。
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日本のブドウ畑の定番!コンコード品種の魅力

- コンコードとは? コンコードは、濃い紫色をした果皮が特徴的な黒ブドウの一種です。その名の通り、19世紀半ばにアメリカのコンコードという地で発見され、栽培が始まったことから、この名が付けられました。 コンコードは、生で食べることもできますが、加工用として、主にジュースやジャム、ワインの原料として使用されます。芳醇な香りと濃厚な甘みが特徴で、特にジュースは、アメリカの子供たちに愛されています。 日本へは、明治初期にアメリカから伝わりました。現在では、長野県を中心に栽培が盛んに行われています。長野県では、コンコードを使ったジュースやワインが特産品として人気を集めています。 コンコードは、耐寒性があり、病気に強い品種としても知られており、初心者でも育てやすい品種です。家庭菜園でも楽しむことができ、収穫の秋には、自家製ジュースやジャムを作ることができます。
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多様性に富むワイン品種:ケークフランコシュの魅力

フランスの菓子を思わせる名前を持つ「ケークフランコシュ」。これは、ヨーロッパを中心に広く親しまれている黒ブドウの品種です。その歴史は古く、起源ははっきりとは分かっていませんが、少なくとも18世紀にはオーストリアで栽培されていたという記録が残っています。 古くから愛されてきたこのブドウは、ハンガリーでは「ケークフランコシュ」の名前で広く知られています。しかし、国境を越えると、その呼び名もまた多様性を帯びてきます。例えば、オーストリアでは「レンベルガー」、ドイツでは「ブラウアー・フランキッシュ」など、地域によって様々な名前で呼ばれているのです。 まるで、旅をするごとに違う顔を見せてくれる旅人のように、国や地域によって異なる名前で呼ばれることも、このブドウの魅力の一つと言えるでしょう。
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フランス、ロワールの隠れた逸品!グロローの魅力

フランスの中西部に広がるロワール地方は、変化に富んだ土壌と気候条件が特徴です。そのため、この地域では個性豊かなワインが数多く生まれており、世界中のワイン愛好家を魅了しています。ロワールワインといえば、白ワイン用品種であるシュナン・ブランやソーヴィニヨン・ブランを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実は黒ブドウ品種も栽培されており、個性的な赤ワインやロゼワインを生み出しているのです。 その中でも、グロローは主にロワール地方で栽培されている黒ブドウ品種です。グロローという名前を耳にしたことがないという方もいるかもしれませんが、この地域ではカベルネ・フラン、ガメイに次いで多く栽培されている、隠れた人気品種なのです。グロローから造られるワインは、鮮やかなルビー色と、赤い果実やスパイスを思わせる華やかな香りが特徴です。果実味豊かな味わいと、穏やかな酸味とのバランスがよく、軽やかで親しみやすいスタイルのワインが多いです。 ロワール地方は、フランス国内でも有数の観光地としても知られています。雄大な自然が広がるこの地で、個性豊かなグロローのワインを味わってみてはいかがでしょうか。
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シャンパーニュの陰の立役者 ムニエの魅力

フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワイン、シャンパーニュ。その原料となるブドウは、白ブドウと黒ブドウの二種類があります。驚くべきことに、シャンパーニュは白ブドウだけで造られるわけではなく、黒ブドウも重要な役割を担っているのです。 シャンパーニュに使われる黒ブドウ品種は、主に「ピノ・ノワール」と「ムニエ」の二つ。力強い味わいの「ピノ・ノワール」は、シャンパーニュに豊かな果実味とコクを与え、骨格を形成します。一方、「ムニエ」は、繊細な果実香と軽やかな口当たりが特徴で、シャンパーニュにフルーティーなアロマと、 early drinking と呼ばれる、若いうちから楽しめる飲みやすさを与えます。 黒ブドウでありながら、赤ワインではなく、白やロゼシャンパーニュの原料となるのは、圧搾の際に果皮の色素を抽出しない工夫がされているからです。 こうして、白ブドウと黒ブドウの個性が織りなすことで、シャンパーニュは複雑で奥深い味わいを生み出しているのです。
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グロ・ノワリアン:幻の黒ブドウが織りなす芳醇な世界

- グロ・ノワリアンとはグロ・ノワリアン、それは世界中で愛される黒ブドウ品種、ピノ・ノワールの別名です。フランスのブルゴーニュ地方で生まれ、その芳醇な香りと繊細な味わいは、数多くのワイン愛好家を虜にしてきました。ピノ・ノワールとグロ・ノワリアンは、遺伝子的に全く同じです。では、なぜ違う名前で呼ばれることがあるのでしょうか?それは、育つ環境がワインの個性に影響を与えるためです。栽培地や気候、土壌の違いによって、同じ遺伝子を持つブドウであっても、異なる香りや味わいのワインが生まれるのです。例えば、ブルゴーニュ地方の冷涼な気候で育ったピノ・ノワールは、イチゴやラズベリーのような赤い果実の香りに、繊細でエレガントな味わいが特徴です。一方、温暖な地域で育ったグロ・ノワリアンからは、ブラックベリーやプラムのような黒い果実の香りに、力強く濃厚な味わいのワインが生まれます。このように、同じ遺伝子を持ちながらも、環境によって異なる個性を発揮する、それがグロ・ノワリアン、すなわちピノ・ノワールの魅力の一つと言えるでしょう。
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濃厚な赤ワインを生む、スペインの黒ブドウ品種「グラシアーノ」

太陽の恵みをたっぷり浴びたスペインは、多様なブドウ品種の宝庫として知られています。中でも、温暖な気候を好む黒ブドウ品種「グラシアーノ」は、スペインを代表する品種の一つと言えるでしょう。 特に、スペイン北部、リオハやナバーラの地で、グラシアーノは大切に育てられています。この地域は、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウ栽培に最適な環境です。グラシアーノは、この恵まれた環境で育つことで、濃厚な果実味と力強いタンニンを蓄え、唯一無二の存在感を放ちます。 その味わいは、熟したプラムやブラックベリーを思わせる濃厚な果実香と、スパイスや革製品を連想させる複雑な香りが特徴です。しっかりとした骨格がありながらも、熟成を経ることで、ビロードのような滑らかさを纏い、より複雑で深みのある味わいに変化していきます。 近年では、フランスやポルトガルなど、スペイン以外の地域でも栽培が始まり、国際的な評価も高まっています。しかし、グラシアーノ本来の魅力を引き出せるのは、やはりスペインの地と言えるでしょう。太陽の光を浴びて力強く育ったグラシアーノから造られるワインは、スペインの情熱を感じさせる一杯となるでしょう。
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ロゼワインの代表選手?グロローぶどうの魅力

- グロローとはフランスのロワール地方と聞くと、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、有名な白ワインを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ソーヴィニヨン・ブランという品種から作られる、爽やかな辛口の白ワインは、世界中で愛されています。しかし、実はロワール地方は、フランスでも有数のワインの銘醸地であり、白ワインだけでなく、赤ワインやロゼワインも造られているのです。その中でも、今回ご紹介するグロローという黒ぶどう品種は、知る人ぞ知る隠れた実力派と言えます。グロローという名前の由来は、「カラス」を意味するフランス語の「corbeau」から来ていると言われています。これは、グロローの実が熟すと、カラスのように黒く色づくことに由来しているという説が有力です。グロローは、主にロゼワインの原料として使われています。その色合いは、淡いピンク色やサーモンピンクなど、美しく可愛らしいものが多く、女性を中心に人気を集めています。しかし、その見た目とは裏腹に、味わいはしっかりとした果実味と程よい酸味があり、飲みごたえも十分です。グロローから造られるロゼワインは、フレッシュな果実の香りと、いきいきとした酸味が特徴で、軽やかな味わいの料理との相性が抜群です。例えば、サラダや魚介類を使った料理、鶏肉料理などによく合います。また、程よい酸味があるため、少し脂っこい料理と合わせても、口の中をさっぱりとさせてくれます。知名度はまだ高くありませんが、グロローは、その品質の高さから、近年注目を集めている品種です。ロワール地方を訪れた際には、ぜひグロローを使ったロゼワインを試してみて下さい。きっと、その魅力に気付かされるはずです。
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注目の黒ブドウ品種「クシノマヴロ」の魅力

近年、質の高いワインが生まれる土地として評価が高まっているギリシャ。そのギリシャを代表する黒ブドウ品種の一つに「クシノマヴロ」があります。 「クシノマヴロ」という名前は、ギリシャ語で「酸っぱい」を意味する「クシノ」と「黒い」を意味する「マヴロ」を組み合わせたもので、その名の通り、際立った酸味が特徴です。 このブドウから作られるワインは、しっかりとした渋みも持ち合わせており、濃厚で力強い味わいの赤ワインを生み出します。チェリーやプラムを思わせる果実香に加え、乾燥したハーブやスパイス、土のニュアンスも感じられます。熟成によって複雑な香りがさらに増し、円熟味を増していくのも魅力です。 クシノマヴロは、ギリシャ北部、特にマケドニア地方の冷涼な気候で栽培されています。この地域の土壌や気候がこのブドウ品種の個性を育み、独特の風味を持つワインを生み出しています。近年では、ギリシャ国内だけでなく、世界中のワイン愛好家から注目を集めています。力強く複雑な味わいは、熟成のポテンシャルも高く、ギリシャワインの未来を担うブドウ品種として、更なる発展が期待されています。
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日本生まれのワイン用ブドウ、キャンベル・アーリー

- キャンベル・アーリーとはキャンベル・アーリーは、芳醇な香りと甘酸っぱい味わいが特徴の黒ブドウ品種で、日本で広く愛飲されているワインの原料です。アメリカで誕生したこの品種は、明治時代後期に日本に初めて持ち込まれ、現在では国内各地で栽培されています。キャンベル・アーリーが日本で広く普及した背景には、病気に強く、日本の風土に適応しやすいという特性があります。高温多湿な日本の気候でも、病気にかかりにくく、安定した収穫量が見込めるため、多くの農家で栽培されてきました。ワインの原料としてだけでなく、生食用のブドウとしても人気があります。大粒で果皮が薄く、果汁が豊富なのが特徴です。濃厚な甘みの中に、ほどよい酸味が感じられ、そのまま食べても美味しくいただけます。キャンベル・アーリーから造られるワインは、フルーティーな香りと軽やかな口当たりが特徴です。渋みが少なく、飲みやすいことから、ワイン初心者の方にもおすすめです。赤ワインだけでなく、ロゼワインや白ワイン、スパークリングワインなど、様々な種類のワインが造られています。このように、キャンベル・アーリーは、日本の風土に根付いたブドウ品種として、幅広く親しまれています。生食はもちろん、様々な味わいのワインを楽しむことができます。
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奥深い味わいの世界:赤ワインの魅力を探る

赤ワインの原料は、その名の通り黒ぶどうです。黒ぶどうといっても、果皮の色が黒っぽい品種の総称を指し、実際には黒に近い紫色や濃い赤色のものなど、様々な色合いがあります。 これらの黒ぶどうは、世界中で数千種類も栽培されており、その土地の気候や土壌に合った品種が育てられています。 赤ワインの色や味わいは、この黒ぶどうの種類によって大きく左右されます。例えば、フランスのボルドー地方を代表する品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」は、タンニンの強いしっかりとした味わいのワインを生み出すことで知られています。また、同じくボルドー地方で多く栽培されている「メルロー」は、カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて渋みが穏やかで、まろやかな口当たりのワインになります。 その他にも、ブルゴーニュ地方の「ピノ・ノワール」のように、華やかな香りと繊細な味わいが特徴の品種など、黒ぶどうはそれぞれ異なる個性を持っています。 このように、多種多様な黒ぶどうから作られる赤ワインは、風味も香りも千差万別です。自分好みの味わいを見つけるのも、赤ワインを楽しむ醍醐味の一つと言えるでしょう。
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ドイツの成功品種 ドルンフェルダー

ドイツは古くからワイン造りが盛んな国として知られていますが、冷涼な気候がブドウ栽培の大きな壁となっていました。特に、赤ワインの原料となる黒ブドウ品種にとって、温暖な気候は欠かせません。太陽の光を十分に浴びて、しっかりと熟した黒ブドウでなければ、色の濃い、風味豊かな赤ワインは生まれないからです。 ドイツでは、黒ブドウは赤ワインというよりも、色が薄く軽い口当たりの赤ワイン風飲料の原料として使われることが多くありました。しかし、ワイン生産者たちの間では、ドイツの気候でも本格的な赤ワインを造りたいという強い思いがありました。そこで、試行錯誤の末に生まれたのが、寒さに強い黒ブドウ品種、ドルンフェルダーだったのです。ドルンフェルダーは、ドイツの冷涼な気候でも、しっかりと色づき、糖度も十分に上がるため、ドイツワインの新たな可能性を切り開く品種として、大きな期待を背負って誕生しました。
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濃厚な色合いを持つブドウ、ガルナッチャ・ティントレラ

ワインの世界は、多種多様なブドウ品種が存在することで知られていますが、その中でもひときわ強い個性を放つ品種があります。それが、ガルナッチャ・ティントレラと呼ばれる黒ブドウ品種です。 この品種の最大の特徴は、その名の通り、果肉まで赤いという点にあります。一般的なブドウの場合、果皮は赤や黒くても、果肉は白や薄い緑色をしているのが普通です。しかし、ガルナッチャ・ティントレラは、果皮だけでなく果肉まで鮮やかな赤色に染まっているため、ワインに独特の深みを与えます。 この果肉まで赤いという特性こそが、ガルナッチャ・ティントレラから造られるワインの個性に大きく影響を与えています。濃厚な色合いはもちろんのこと、力強いタンニンと豊かな果実味、そしてどこか野性味を感じさせる複雑な風味が特徴です。 ガルナッチャ・ティントレラは、スペインを原産地とし、現在でもスペインを中心に栽培されています。温暖な気候を好み、乾燥に強いという特徴があります。そのため、日照時間が長く、雨の少ない地域で、そのポテンシャルを最大限に発揮することができます。 近年では、その個性的な味わいが注目を集め、世界中で栽培されるようになってきました。日本でも、このブドウを使ったワインを見かける機会が増えてきました。もし、見慣れないワインラベルで見かけたら、ぜひ一度試してみて下さい。きっと、その濃厚な味わいに驚くことでしょう。
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フランス生まれのワイン用ブドウ品種、ガメイの魅力

- ガメイとはガメイは、フランスのブルゴーニュ地方の中でも、ボージョレ地区を代表する黒ブドウ品種です。ボージョレ・ヌーヴォーに使われていると言えば、その名が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。11月の第3木曜日に解禁され、世界中で楽しまれているボージョレ・ヌーヴォーは、このガメイというブドウから作られています。ガメイは他のブドウ品種と比べて熟すのが早く、フレッシュでフルーティーなワインを生み出すのが特徴です。イチゴやラズベリー、チェリーなど、赤い果実を思わせる華やかな香りが口いっぱいに広がります。また、渋みが少なく、軽やかな飲み口で、親しみやすい味わいも魅力です。ボージョレ地区では、ガメイ種を使った赤ワインがほとんどですが、中にはロゼワインや、瓶内二次発酵で造られるスパークリングワインも造られています。ヌーヴォー以外にも、熟成させたガメイワインは複雑な味わいを持ち、長期熟成にも向くものもあります。フランスを代表するブドウ品種であるガメイ。その早熟な性質から、毎年秋には解禁を待ちわびる声が多く聞かれます。軽やかな味わいのヌーヴォーから、熟成によって複雑さを増すワインまで、幅広いスタイルを楽しむことができます。
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ブルガリアの黒ブドウ、ガムザの魅力

東ヨーロッパの広大な地域で、古くから人々に愛されてきた黒ブドウ品種、カダルカ。その歴史は深く、ローマ帝国時代からすでにワイン造りに用いられていたという説もあるほどです。幾世紀もの時を経て、カダルカは東ヨーロッパの風土に深く根付き、その土地の気候と土壌に最適化されていったのです。 特にハンガリーやルーマニアでは主要な品種として栽培され、多くの人々に親しまれています。国が変われば呼び名も変わるのも面白いところで、ブルガリアでは「ガムザ」という名で親しまれています。 カダルカから造られるワインは、深いルビー色と豊かな果実味が特徴です。プラムやブラックベリーを思わせる濃厚な香りに、スパイスのニュアンスが複雑さを加えます。しっかりとしたタンニンを持ちながらも、まろやかな口当たりで心地よい余韻を楽しめます。 近年では、カダルカを用いた高品質なワイン造りも盛んに行われており、世界中のワイン愛好家から注目を集めています。その深い歴史と豊かな味わいは、これからも多くの人々を魅了し続けるでしょう。