品種 ワイン用?食用?個性派ブドウ「ヴィティス・ラブルスカ」
ワインの原料となるブドウは、その多様な品種によって、風味や香りが大きく異なります。世界中で愛飲されているワインの多くは、「ヴィティス・ヴィニフェラ」という種から作られています。これは、ヨーロッパ原産のブドウで、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、メルロー、ピノ・ノワールなど、私たちにとって馴染み深い品種を数多く含みます。しかし、「ヴィティス・ヴィニフェラ」以外にも、世界には多様なブドウの種が存在します。その一つが、北アメリカ原産の「ヴィティス・ラブルスカ」です。「ヴィティス・ラブルスカ」は、フィロキセラと呼ばれる害虫に対する耐性を持つことで知られています。19世紀後半、ヨーロッパでフィロキセラが猛威を振るった際、「ヴィティス・ヴィニフェラ」は壊滅的な被害を受けました。そこで、フィロキセラへの耐性を持つ「ヴィティス・ラブルスカ」が注目され、その根に「ヴィティス・ヴィニフェラ」を接ぎ木することで、ブドウの栽培が続けられるようになりました。現在でも、多くのブドウ畑では、フィロキセラ対策として、「ヴィティス・ラブルスカ」を台木として「ヴィティス・ヴィニフェラ」を栽培する方法がとられています。「ヴィティス・ラブルスカ」は、ワイン造りにおいて、縁の下の力持ち的な存在と言えるでしょう。
